(水)に東証グロース市場に上場する「キャスター(9331)」。
「キャスター(9331)」の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
キャスター(9331)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3.5 |
---|---|
業績 | 1.5 |
公開株数 | 4.5 |
上場日程 | 3 |
ロックアップ | 5 |
キャスター(9331)のIPO詳細
企業名 | 株式会社キャスター(Caster Co. Ltd.) |
---|---|
企業ホームページ | https://caster.co.jp/ |
銘柄コード | 9331 |
市場 | 東証グロース |
業種 | サービス業 |
主幹事 |
|
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2023年9/19(火)~9/25(月) |
仮条件 | 720円 ~ 760円 |
上場日 | (水) |
公開価格 | 760円 |
購入申込期間 | 2023年9/27(水)~10/2(月) |
公募株数 | 350,000株 |
売出し株数 | 0株 |
OA(オーバーアロットメント) | 52,500株 |
当選株数合計 | 402,500株 |
想定時価総額 | 14.5億円 |
吸収金額 | 3億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
キャスター(9331)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
インキュベイトファンド2号投資事業有限責任組合 | 21.92% | 180日 |
(株)ブルーマンデイ | 20.05% | 180日 |
WiL Fund II, L.P. | 11.21% | 180日 |
大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合 | 9.33% | 180日 |
STRIVE III投資事業有限責任組合 | 6.08% | 180日 |
中川 祥太(代表取締役) | 3.54% | 180日 |
IF Growth Opportunity Fund I, L.P. | 3.32% | 180日 |
グリーンコインベスト投資事業有限責任組合 | 3.32% | 継続所有 |
SMBCベンチャーキャピタル3号投資事業有限責任組合 | 2.80% | 180日 |
合同会社Gunosy Capital | 2.43% | 180日 |
キャスター(9331)の事業内容
画像出典:キャスター
キャスター(9331)の主な事業内容は、リモートアシスタントをはじめとした人材事業運営を行っています。
キャスター(9331)の事業内容詳細は以下の通りです。
画像出典:キャスター/目論見書
キャスター(9331)のその他の事業は以下の通りです。
画像出典:キャスター/目論見書
キャスター(9331)の成長戦略は以下の通りです。
画像出典:キャスター/目論見書
キャスター(9331)の業績
キャスター(9331)の業績について。
画像出典:kabutan
先行投資による赤字が続いておりますが、売上が右肩上がりで成長しており業績が好調です。
第3四半期時点で売上約3,109百万円、経常損失は▲14百万円となっております。
画像出典:kabutan
キャスター(9331)の主要な経営指標等の推移は次の通りです。
画像出典:キャスター/目論見書
キャスター(9331)の上場初日における好材料と悪材料
キャスター(9331)のIPOセカンダリー投資を考える上で、上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
キャスター(9331)の上場初日における好材料
購入単価が低いIPO(1,000円以下)は初値が上昇しやすい傾向にあります。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっています。
キャスター(9331)の上場初日における悪材料
先行投資による赤字が続いており、IPOでは赤字企業がネガティブ視される傾向があります。
上場同日には「くすりの窓口(5592)」も上場するので、資金分散しやすく上場スケジュールもマイナス材料です。
キャスター(9331)の上場初日の初値予想
キャスター(9331)の上場初日における、初値決定前の気配値の上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 760円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 1,748円 |
気配値の下限価格 | 570円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
初値上昇(公開価格以上)が期待できそう
- 上場市場:東証グロース
- 想定時価総額:14.5億円
- 吸収金額:3億円
- 当選株数合計:402,500株
先行投資による赤字が続いておりますが、売上が右肩上がりで成長しており今後の成長も期待できそうです。
公開株数も少なく、購入単価が低いIPO(1,000円以下)は初値が上昇しやすい傾向にあります。
上場同日には「くすりの窓口(5592)」も上場予定で、資金分散しやすい点は否めませんが、上場初日は初値上昇(公開価格以上)が期待できそうです。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっているので、初値形成後の売り圧力は低そうです。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
引受価額は699.20円
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の699円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い”とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
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キャスター(9331)のIPOセカンダリー投資 まとめ
キャスター(9331)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 売上が右肩上がりで成長しているが先行投資による赤字が続いている
- 購入単価が低い(公募価格は760円)
- 公開株数が少ない
- 主要な大株主には180日間のロックアップがかかっている
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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