(木)に東証グロース市場に上場する「サイフューズ(4892)」。
サイフューズ(4892)の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
サイフューズ(4892)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 2.5 |
---|---|
業績 | 1 |
公開株数 | 2.5 |
上場日程 | 4 |
ロックアップ | 3 |
サイフューズ(4892)のIPO詳細
企業名 | 株式会社サイフューズ(Cyfuse Biomedical K.K.) |
---|---|
企業ホームページ | https://www.cyfusebio.com/ |
銘柄コード | 4892 |
市場 | 東証グロース |
業種 | 医薬品 |
主幹事 | SBI証券 |
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
上場日 | 2022年12月1日(木) |
公募価格 | 1,620円 |
公募株数 | 1,250,000株 |
売出し株数 | 279,300株 |
OA(オーバーアロットメント) | 229,300株 |
当選株数合計 | 1,758,600株 |
想定時価総額 | 116.1億円 |
吸収金額 | 28.4億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
- ※吸収金額は当選株数合計で計算
サイフューズ(4892)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
SBI Ventures Two(株) | 7.23% | 180日間 |
秋枝 静香(代表取締役) | 6.78% | 180日間 |
富士フイルム(株) | 6.39% | 180日間 |
ニッセイ・キャピタル7号投資事業有限責任組合 | 5.60% | 90日間 1.5倍 |
三條 真弘 | 5.09% | 180日間 |
積水化学工業(株) | 5.01% | 180日間 |
CYBERDYNE(株) | 4.71% | 180日間 |
中山 功一 | 3.75% | 180日間 |
三菱UFJキャピタル4号投資事業有限責任組合 | 3.71% | 90日間 1.5倍 |
(株)新生銀行 | 3.29% | 180日間 |
サイフューズ(4892)の事業内容
画像出典:サイフューズ
サイフューズ(4892)の主な事業内容は、バイオ3Dプリンタを用いた、再生医療等製品の開発・製造・販売を行っています。
サイフューズ(4892)のビジネスモデル及び事業戦略は次のとおりです。
画像出典:サイフューズ/目論見書
サイフューズ(4892)の製品概要は次のとおりです。
画像出典:サイフューズ/目論見書
サイフューズ(4892)の業績
サイフューズ(4892)の業績について。
前期は売上を伸ばして黒字化していますが、今期はまだ赤字です。
事業内容的に業績の振れ幅が大きくなりやすく、しばらくはこのような業績が続くように思います。
画像出典:kabutan
第2四半期時点で売上約332百万円、
経常利益は△76百万円となっています。
画像出典:kabutan
サイフューズ(4892)の経営指標等の推移は次のとおりです。
画像出典:サイフューズ/目論見書
サイフューズ(4892)の上場初日における好材料と悪材料
サイフューズ(4892)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
サイフューズ(4892)の上場初日における好材料
事業内容が、バイオ3Dプリンタを用いた再生医療ということで、将来的な期待が大きい事業といえます。
サイフューズ(4892)の上場初日における悪材料
吸収金額が大きく今期はまだ赤字です。
バイオベンチャーは先行きが不透明な部分が多く、IPOでは評価されにくいです。
一部株主(VC)のロックアップが1.5倍で外れます。
サイフューズ(4892)の上場初日の初値予想
サイフューズ(4892)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 気配値の上限価格 | 気配値の下限価格 |
---|---|---|
1,620円 | 3,730円 | 1,215円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
赤字のバイオベンチャーは苦戦する傾向
東証グロース市場への上場で
想定時価総額が116.1億円で、
吸収金額は28.4億円です。
吸収金額が大きく重たさを感じます。
IPOでは赤字のバイオベンチャーは苦戦する傾向にあり、
多少の上値余地はありそうですが、
上場初日の初値は公開価格前後になるように思います。
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の1,490円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い“とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
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サイフューズ(4892)のIPOセカンダリー投資 まとめ
サイフューズ(4892)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 事業内容はバイオ3Dプリンタを用いた再生医療
- 前期は黒字化しているものの今期はまだ赤字
- 一部の株主(VC)のロックアップが1.5倍で外れる
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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