(水)に東証プライム市場に上場する「大栄環境(9336)」。
「大栄環境(9336)」の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
大栄環境(9336)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 2 |
---|---|
業績 | 4 |
公開株数 | 1 |
上場日程 | 3 |
ロックアップ | 5 |
大栄環境(9336)のIPO詳細
企業名 | ⼤栄環境株式会社(Daiei Kankyo Co., Ltd.) |
---|---|
企業ホームページ | https://www.dinsgr.co.jp/ |
銘柄コード | 9336 |
市場 | 東証プライム |
業種 | サービス業 |
主幹事 | |
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2022年11/29(火)~12/2(金) |
仮条件 | 1,270 ~ 1,350円 |
上場日 | 2022年12月14日(水) |
公募価格 | 1,350円 |
購入申込期間 | 2022年12/6(火)~12/9(金) |
公募株数 | 3,500,000株 |
売出し株数 | 28,600,000株 |
OA(オーバーアロットメント) | 4,815,000株 |
当選株数合計 | 36,915,000株 |
想定時価総額 | 1,283.5億円 |
吸収金額 | 498.3億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
大栄環境(9336)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
ウイングトワ(株) | 98.28% | 180日間 |
大栄環境従業員持株会 | 1.30% | |
金子 文雄(代表取締役) | 0.05% | 180日間 |
井上 吉一 | 0.05% | 180日間 |
大田 成幸 | 0.05% | 180日間 |
篠原 啓二 | 0.05% | 180日間 |
東井 基光 | 0.02% | 180日間 |
石川 光一 | 0.02% | 180日間 |
出射 邦彦 | 0.02% | 180日間 |
下田 守彦 | 0.02% | 180日間 |
大栄環境(9336)の事業内容
画像出典:大栄環境
大栄環境(9336)の主な事業内容は、
一般・産業廃棄物の収集運搬、中間処理・再資源化および最終処分を中心とする、環境関連事業および有価資源リサイクル事業を行っています。
大栄環境(9336)の事業の内容は次のとおりです。
画像出典:大栄環境/目論見書
大栄環境(9336)のESGへの取り組みは次のとおりです。
画像出典:大栄環境/目論見書
大栄環境(9336)の業績
大栄環境(9336)の業績について。
業績は堅調に推移しており収益が安定しています。
画像出典:kabutan
第2四半期時点で売上約32,492百万円、
経常利益は7,326百万円を達成しています。
画像出典:kabutan
大栄環境(9336)の経営指標等(単独)の推移は次のとおりです。
画像出典:大栄環境/目論見書
大栄環境(9336)の経営指標等(連結)の推移は次のとおりです。
画像出典:大栄環境/目論見書
大栄環境(9336)の顧客別売上高構成比は次のとおりです。
画像出典:大栄環境/目論見書
大栄環境(9336)の上場初日における好材料と悪材料
大栄環境(9336)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
大栄環境(9336)の上場初日における好材料
安定的な収益基盤があり、連結配当性向30%以上を目安にした株主還元(配当)を行っています。
主要な大株主には180日のロックアップがかかっているのも好材料です。
大栄環境(9336)の上場初日における悪材料
公開株数が非常に多く、IPO銘柄としては地味な印象を受けます。
この日はスカイマーク(9204)も上場するので、資金分散しやすく上場スケジュールもマイナス材料です。
大栄環境(9336)の上場初日の初値予想
大栄環境(9336)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 1,350円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 3,105円 |
気配値の下限価格 | 1,013円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
すでに成熟した企業イメージがあり厳しいIPOになりそう
東証プライム市場への上場で
想定時価総額が1,283.5億円で、
吸収金額は498.3億円です。
同日上場のスカイマーク(9204)と同様に、グローバルオファリング(海外販売)があり、公開株数が非常に多い大規模なIPOです。
この規模のIPOになると、さすがに株価の高騰はイメージしづらいと言えるでしょう。
業績が安定しており持続的かつ安定的な配当を目指すというのは好印象ですが、IPOとしては地味な印象が否めません。
すでに成熟した企業のイメージがあり、将来的な成長期待もされにくいように感じます。
配当目当てで長期保有を考える投資家もいると思いますが、IPOが過密する12月ということもあり、厳しいIPOになりそうです。
上場初日の初値は、公募割れのリスクもあるでしょう。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっており、初値形成後の大きな売り圧力はなさそうです。
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の1,286.55円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い“とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
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大栄環境(9336)のIPOセカンダリー投資 まとめ
大栄環境(9336)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 公開株数が非常に多い
- 業績は安定している
- 連結配当性向30%以上を目安にした株主還元(配当)を行っている
- 主要な大株主には180日間のロックアップがかかっている
- 上場市場は東証プライム
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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