(火)に東証グロース市場に上場する「ELEMENTS(エレメンツ)5246」。
「ELEMENTS(エレメンツ)5246」の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
ELEMENTS(5246)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3.5 |
---|---|
業績 | 1.5 |
公開株数 | 1 |
上場日程 | 2.5 |
ロックアップ | 5 |
ELEMENTS(5246)のIPO詳細
企業名 | 株式会社ELEMENTS(ELEMENTS, Inc.) |
---|---|
企業ホームページ | https://elementsinc.jp/ |
銘柄コード | 5246 |
市場 | 東証グロース |
業種 | 情報・通信業 |
主幹事 |
|
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2022年12/12(月)~12/16(金) |
仮条件 | 150円 ~ 160円 |
上場日 | (火) |
公募価格 | 160円 |
購入申込期間 | 2022年12/20(火)~12/23(金) |
公募株数 | 50,000株 |
売出し株数 | 4,488,200株 |
OA(オーバーアロットメント) | 680,700株 |
当選株数合計 | 5,218,900株 |
想定時価総額 | 32.1億円 |
吸収金額 | 8.3億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
ELEMENTS(5246)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
久田 康弘(代表取締役) | 34.41% | 180日間 |
UTEC3号投資事業有限責任組合 | 9.56% | |
(株)BOC | 6.88% | 180日間 |
加藤 寛之 | 4.41% | 180日間 |
山谷 明洋 | 4.41% | 180日間 |
伊藤忠商事(株) | 3.68% | |
上田八木短資(株) | 3.24% | 180日間 |
コタエル信託(株) | 2.94% | 180日間 |
鶴岡 章 | 2.13% | 180日間 |
(株)電通国際情報サービス | 1.84% |
ELEMENTS(5246)の事業内容
画像出典:ELEMENTS
ELEMENTS(5246)の主な事業内容は、
生体認証・画像解析・機械学習技術を活用した、オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」などの個人認証ソリューションと、衣食住における個人最適化ソリューションの開発・提供を行っています。
画像出典:ELEMENTS/目論見書
ELEMENTSグループのビジネスモデルは次の通りです。
画像出典:ELEMENTS/目論見書
ELEMENTSグループの事業実績は次の通りです。
画像出典:ELEMENTS/目論見書
ELEMENTS(5246)の今後の成長戦略は次の通りです。
画像出典:ELEMENTS/目論見書
ELEMENTS(5246)の業績
ELEMENTS(5246)の業績について。
売上は伸びているものの、経常損失が続いています。
画像出典:kabutan
第3四半期時点で売上約1,257百万円、
経常損失は△458百万円となっています。
画像出典:kabutan
ELEMENTS(5246)の経営指標等の推移(連結)は次の通りです。
画像出典:ELEMENTS/目論見書
ELEMENTS(5246)の経営指標等の推移(単独)は次の通りです。
画像出典:ELEMENTS/目論見書
ELEMENTS(5246)の上場初日における好材料と悪材料
ELEMENTS(5246)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
ELEMENTS(5246)の上場初日における好材料
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっています。
想定価格が低いのも上場初日においては好材料と言えます
ELEMENTS(5246)の上場初日における悪材料
公開株数が多い(500万株以上)です。
この日はBTM(5247)も上場するので、資金分散しやすく上場スケジュールもマイナス材料です。
ELEMENTS(5246)の上場初日の初値予想
ELEMENTS(5246)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 160円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 368円 |
気配値の下限価格 | 120円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
初値は上昇(公開価格以上)が期待できそう
東証グロース市場への上場で
想定時価総額が32.1億円で、
吸収金額は8.3億円です。
吸収金額は小さめですが、公開株数が非常に多い(500万株以上)IPOです。
想定価格がかなり低く、ダウンランドでのIPOということで、評価が分かれそうな上場案件です。
「LIQUID eKYC(オンライン本人認証サービス)」事業は成長が見込めそうですが、まだ先行投資が必要なフェーズといえそうです。
想定価格が低い分、上値余地はありそうですが、公開株数が多いので初値形成後は上値が重くなりそうです。
上場初日の初値は多少の上昇(公開価格以上)は期待できると予想します。
ロックアップ条項がない既存株主(UTEC3号投資事業有限責任組合・伊藤忠商事(株)・(株)電通国際情報サービス)は全株を売出すので、初値形成後の大きな売り圧力は低そうです。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
引受価額は147.2円
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の147円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い”とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
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ELEMENTS(5246)のIPOセカンダリー投資 まとめ
ELEMENTS(5246)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 売上は伸びているが赤字が続いている
- 事業内容は「LIQUID eKYC(オンライン本人認証サービス)」関連
- 主要な大株主には180日間のロックアップがかかっている
- 公開株数が多く、想定価格が小さい
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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