2021年12月20日(月)に東証マザーズに上場する「グローバルセキュリティエキスパート(GSX)4417」。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の事業内容や、上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資戦略を考察します。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3.5 |
業績 | 3 |
公開株数 | 3 |
上場日程 | 2 |
ロックアップ | 5 |
グローバルセキュリティエキスパート(4417)のIPO詳細
企業名 | グローバルセキュリティエキスパート株式会社(GSX) |
銘柄コード | 4417 |
市場 | 東証マザーズ |
上場日 | 12月20日(月) |
公募価格 | 2,800円 |
公募株数 | 150,000株 |
売出し株数 | 450,000株 |
OA(オーバーアロットメント) | 90,000株 |
当選株数合計 | 690,000株 |
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
(株)ビジネスブレイン太田昭和 | 73.12% | 180日間 |
兼松エレクトロニクス(株) | 8.12% | 180日間 |
(株)野村総合研究所 | 2.84% | 継続保有 |
鱸 史郎 | 2.18% | 継続保有 |
原 伸一 | 1.95% | 継続保有 |
與儀 大輔 | 0.81% | 継続保有 |
吉見 主税 | 0.75% | 継続保有 |
三木 剛 | 0.75% | 継続保有 |
鈴木 貴志 | 0.41% | 継続保有 |
伊藤 昇 | 0.87% | 継続保有 |
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の事業内容
画像出典:グローバルセキュリティエキスパート
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の主な事業内容はサイバーセキュリティ事業です。
情報セキュリティ・サイバーセキュリティに特化した専門会社であり、セキュリティコンサルティング、脆弱性診断、サイバーセキュリティソリューションなど、セキュリティの全体像を網羅した教育サービスを提供しています。
グローバルセキュリティエキスパートが提供している事業のイメージは以下のような感じです。
画像出典:グローバルセキュリティエキスパート/有価証券報告書
尚、グローバルセキュリティエキスパートは、株式会社ビジネスブレイン太田昭和(東証1部上場)の連結子会社として親会社グループに属しているため、今回の上場は“親子上場”となります。
中長期的には一般株主との利益相反を解消すべく、親会社によるグローバルセキュリティエキスパートの株式保有比率を下げ、親子上場を解消していくとしています。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の業績
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の業績について。
画像出典:kabutan
画像出典:kabutan
上記1枚目に添付している通期の業績を見ると、2021年3月期の売上高が急増しています。
これについては有価証券報告書に説明があり、株式会社EPコンサルティングサービス(同一の親会社を持つグループ企業)からITソリューション事業を譲受したことによる影響のようです。
画像出典:グローバルセキュリティエキスパート/有価証券報告書
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の上場初日における好材料と悪材料
グローバルセキュリティエキスパート(4417)のIPOセカンダリー投資戦略を考える上で、上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の上場初日における好材料
IPOのテーマとして、今後の需要拡大が見込めるサイバーセキュリティ事業は好感されやすいです。
公開株数もそれほど多くはないのと、主要な大株主にはしっかりロックアップがかかっています。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の上場初日における悪材料
12月はIPOが集中しており、グローバルセキュリティエキスパート(4417)が上場する12月20日(月)は、グローバルセキュリティエキスパートを含めると3社上場予定なので、資金分散しやすく需給面も良いとは言えません。
また、親子上場はネガティブ視されることがあります。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の上場初日の初値予想
好材料と悪材料を踏まえ、上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
上場当日の需給面は決して良いとはいえませんが、公開株数がそれほど多くはないのと、大株主にしっかりロックアップがかかっていることを考えると、初値もそれなりに上昇すると思います。
個人的に上場初日の初値は3,000〜3,500円前後ではないかと予想します。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)のIPOセカンダリー投資戦略
IPOではそれなりに人気化しやすいサイバーセキュリティ関連銘柄ですが、親子上場という点で嫌気されることもあるでしょう。
注目度という点でも、同日上場の「JDSC(4418)」に比べて少し影が薄い印象になってしまいます。
IPOの過密日程で資金分散しやすいことを考えると、初値がついた後は少し上値が重くなるかもしれません。
想定時価総額が92.2億円で、吸収金額は19.1億円です。
公開株数がそれほど多くはないのと、大株主にはしっかりロックアップがかかっていることを考えると、個人的には初値が高過ぎないようであれば買いのスタンスでいいと思います。
IPO銘柄の上場初日はボラティリティが非常に高くなるので、自分の投資スタンスは明確にしてポジションを取るようにしましょう。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)のIPOセカンダリー投資 まとめ
「グローバルセキュリティエキスパート(GSX)4417」のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- IPOでは人気化しやすいサイバーセキュリティ事業
- 今回の上場は親子上場になる
- 大株主にはしっかりロックアップがかかっている
- 公開株数はそれほど多くはない
- 上場市場は東証マザーズ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の上場初日の初値予想
グローバルセキュリティエキスパート(4417)の初値は4,020円(初値騰落率44%)でした。
初値が高過ぎたということもあって一時はS安まで売ら、その後は少し盛り返す場面もありましたが、結果的にS安で終了。
初値をつけて上昇してからの下げがきつかっただけに、セカンダリー投資家の明暗が分かれるような値動きでした。
この日に上場した3社の中では唯一残念な結果となりました。
(12月20日 追記)