(金)に東証グロース市場に上場する「マイクロ波化学(9227)」。
マイクロ波化学(9227)の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
マイクロ波化学(9227)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3 |
業績 | 1 |
公開株数 | 1.5 |
上場日程 | 2 |
ロックアップ | 1.5 |
マイクロ波化学(9227)のIPO詳細
企業名 | マイクロ波化学株式会社(英文名 Microwave Chemical Co., Ltd.) |
企業ホームページ | https://mwcc.jp/ |
銘柄コード | 9227 |
市場 | 東証グロース |
主幹事 | SMBC日興証券 |
上場日 | 2022年6月24日(金) |
公募価格 | 605円 |
公募株数 | 1,700,000株 |
売出し株数 | 1,331,900株 |
OA(オーバーアロットメント) | 454,700株 |
当選株数合計 | 3,486,600株 |
マイクロ波化学(9227)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
UTEC2号投資事業有限責任組合 | 19.84% | 90日間 1.5倍 |
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合 | 14.29% | 90日間 1.5倍 |
株式会社INCJ | 12.58% | 90日間 1.5倍 |
吉野 巌(代表取締役) | 9.86% | 180日間 |
塚原 保徳 | 9.46% | 180日間 |
三井化学株式会社 | 5.13% | 180日間 |
PNB-INSPiRE Ethical Fund 1 投資事業有限責任組合 | 4.27% | 90日間 1.5倍 |
OUVC1号投資事業有限責任組合 | 3.54% | 90日間 1.5倍 |
株式会社新生銀行 | 1.86% | 90日間 1.5倍 |
DBJキャピタル投資事業有限責任組合 | 1.70% | 90日間 1.5倍 |
マイクロ波化学(9227)の事業内容
画像出典:マイクロ波化学
マイクロ波化学(9227)の主な事業内容は、
マイクロ波化学プロセスの研究開発及びエンジニアリングと
マイクロ波化学プロセスのライセンス事業を行っています。
マイクロ波化学(9227)の業績
マイクロ波化学(9227)の業績について。
業績が安定しない印象で前期は赤字を計上しています。
業績的にはまだまだ厳しい印象が否めません。
画像出典:kabutan
第3四半期時点で売上約677百万円、
経常利益4百万円を達成しています。
画像出典:IRBANK
マイクロ波化学(9227)の上場初日における好材料と悪材料
マイクロ波化学(9227)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
マイクロ波化学(9227)の上場初日における好材料
事業内容がマイクロ波化学の研究開発ということで、
IPOのテーマ性としてはカーボンニュートラル関連銘柄ともいえそうです。
マイクロ波化学(9227)の上場初日における悪材料
公開株数が多く、主要な大株主のロックアップも1.5倍(908円)で外れます。
業績が安定していないのもマイナス要因です。
マイクロ波化学(9227)の上場初日の初値予想
マイクロ波化学(9227)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 気配値の上限価格 | 気配値の下限価格 |
605円 | 1,392円 | 454円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
将来的な成長がイメーしにくい事業内容で業績も安定していません。
IPO銘柄としては評価されない感じがします。
相対的に見て上場初日の初値は、
公募価格(605円)を上回れば良しといえると思います。
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の556円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い“とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
マイクロ波化学(9227)のIPOセカンダリー投資を考察
東証グロース市場への上場で
想定時価総額が87.8億円で、
吸収金額は20.2億円です。
6月後半はIPOが過密気味で注目度も低くなりそうです。
公募価格が低い(605円)ことを考えると
リスクは小さいとも言えますが、
公開株数が多く主要な大株主のロックアップも緩いので、
敬遠される可能性が高いかもしれません。
積極的には買いずらい銘柄で
IPOとしても厳しい印象が否めません。
マイクロ波化学(9227)のIPOセカンダリー投資 まとめ
マイクロ波化学(9227)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 事業内容はマイクロ波化学の研究開発
- 業績が安定していない
- IPO銘柄としては地味な印象
- 主要な大株主のロックアップがゆるい
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。