(火)に東証グロース市場に上場する「ヌーラボ(5033)」。
ヌーラボ(5033)の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
ヌーラボ(5033)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3.5 |
業績 | 2.5 |
公開株数 | 2 |
上場日程 | 2 |
ロックアップ | 2 |
ヌーラボ(5033)のIPO詳細
企業名 | 株式会社ヌーラボ |
企業ホームページ | https://nulab.com/ja/ |
銘柄コード | 5033 |
市場 | 東証グロース |
業種 | 情報・通信業 |
主幹事 | SMBC日興証券 |
上場日 | 2022年6月28日(火) |
公募価格 | 1,000円 |
公募株数 | 510,300株 |
売出し株数 | 1,429,000株 |
OA(オーバーアロットメント) | 290,800株 |
当選株数合計 | 2,230,100株 |
想定時価総額 | 137.4億円 |
吸収金額 | 47.5億円 |
ヌーラボ(5033)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
橋本 正徳(代表取締役) | 25.42% | 360日間 |
田端 辰輔 | 25.34% | 360日間 |
(株)アリオト | 24.01% | 180日間 |
Founder Foundry1号投資事業有限責任組合 | 4.93% | 360日間 1.5倍 |
ヌーラボ従業員持株会 | 4.48% | 180日間 |
XTech1号投資事業有限責任組合 | 2.74% | 360日間 1.5倍 |
イーストベンチャーズ2号投資事業有限責任組合 | 2.53% | 360日間 1.5倍 |
イーストベンチャーズ3号投資事業有限責任組合 | 1.77% | 360日間 1.5倍 |
新生ベンチャーパートナーズ1号投資事業有限責任組合 | 1.46% | 360日間 1.5倍 |
馬場 保幸 | 0.37% | 180日間 |
ヌーラボ(5033)の事業内容
画像出典:イーディーピー
ヌーラボ(5033)の主な事業内容は、
Backlogなどのクラウドサービスの開発・提供を行っています。
ヌーラボ(5033)の業績
ヌーラボ(5033)の業績について。
前期までは赤字が続いておりますが、
着実に売上高を伸ばしており今期は黒字見込みです。
画像出典:kabutan
第3四半期時点で売上約1,712百万円、
経常利益113百万円を達成しています。
画像出典:IRBANK
ヌーラボ(5033)の上場初日における好材料と悪材料
ヌーラボ(5033)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
ヌーラボ(5033)の上場初日における好材料
IPOのテーマとしては人気化しやすいSaaS関連銘柄です。
SaaS系ビジネスの重要指標である、
チャーンレート(解約率)が0.62%と低いのも好印象です。
ヌーラボ(5033)の上場初日における悪材料
公開株数が多く、
主要な大株主(VC)のロックアップも公募価格の1.5倍(1,500円)で外れます。
6月は後半にIPOが集中しており、
資金分散しやすく上場スケジュールもマイナス材料です。
ヌーラボ(5033)の上場初日の初値予想
ヌーラボ(5033)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 気配値の上限価格 | 気配値の下限価格 |
1,000円 | 2,300円 | 750円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
IPOでは人気化しやすいSaaS系ですが、
6月後半はIPOが過密気味で
資金分散しやすく上場スケジュールが悪いです。
公募価格が低く抑えられた分、
上場初日の初値は公募価格以上にはなりそうですが、
小幅な上昇にとどまると思います。
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の920円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い“とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
ヌーラボ(5033)のIPOセカンダリー投資を考察
東証グロース市場への上場で
想定時価総額が137.4億円で、
吸収金額は47.5億円です。
直近の株式市場は不安定で、
グロース系の銘柄には厳しい相場環境といえます。
IPOのテーマとしては人気化しやすく
上場初日はそれなりに買いが集まると思いますが、
吸収金額の大きさと、
主要な大株主(VC)のロックアップが緩いことを考えると、
上値が重くなりそうな展開が予想されます。
ヌーラボ(5033)のIPOセカンダリー投資 まとめ
ヌーラボ(5033)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 売上高が伸びており今期は黒字の見込み
- IPO銘柄としては人気化しやすいSaaS系
- 公開株数は多め
- 主要な大株主のロックアップがゆるい
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。