(水)に東証スタンダード市場に上場する「テクニスコ(2962)」。
「テクニスコ(2962)」の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
テクニスコ(2962)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 2 |
---|---|
業績 | 2.5 |
公開株数 | 2 |
上場日程 | 3 |
ロックアップ | 3.5 |
テクニスコ(2962)のIPO詳細
企業名 | 株式会社テクニスコ(TECNISCO, LTD.) |
---|---|
企業ホームページ | https://www.tecnisco.com/ |
銘柄コード | 2962 |
市場 | 東証スタンダード |
業種 | 金属製品 |
主幹事 |
|
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2023年7/7(金)~7/13(木) |
仮条件 | 510円 〜 560円 |
上場日 | (水) |
公開価格 | 560円 |
購入申込期間 | 2023年7/18(火)~7/21(金) |
公募株数 | 2,281,000株 |
売出し株数 | 0株 |
OA(オーバーアロットメント) | 342,100株 |
当選株数合計 | 2,623,100株 |
想定時価総額 | 49.3億円 |
吸収金額 | 14.6億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
テクニスコ(2962)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
合同会社XEホールディングス | 77.00% | 90日 |
関家 圭三(代表取締役) | 8.30% | 90日 |
特定有価証券信託受託者野村信託銀行(株)(信託口2052276) | 2.92% | 90日 |
テクニスコ従業員持株会 | 2.69% | |
関家 慶一郎 | 1.23% | 90日 |
関家 理子 | 1.23% | 90日 |
特定有価証券信託受託者野村信託銀行(株)(信託口2052277) | 1.23% | 90日 |
特定有価証券信託受託者野村信託銀行(株)(信託口2052278) | 1.23% | 90日 |
三宅川 泰二 | 0.92% | |
吉岡 豊吉 | 0.77% | 90日 |
テクニスコ(2962)の事業内容
画像出典:テクニスコ
テクニスコ(2962)の主な事業内容は、
精密加工部品事業(ヒートシンク製品およびガラス製品などの製造・販売)を行っています。
事業内容詳細は以下の通りです。
画像出典:テクニスコ/目論見書
テクニスコ(2962)の業績
テクニスコ(2962)の業績について。
画像出典:kabutan
業績が回復傾向にあり、
第3四半期時点で売上約3,901百万円、経常利益は252百万円を達成しています。
画像出典:kabutan
テクニスコ(2962)の業績等の推移は次の通りです。
画像出典:テクニスコ/目論見書
テクニスコ(2962)の上場初日における好材料と悪材料
テクニスコ(2962)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
テクニスコ(2962)の上場初日における好材料
購入単価が低いIPO(1,000円以下)は初値が上昇しやすい傾向にあります。
主要な大株主には90日間のロックアップがかかっています。
テクニスコ(2962)の上場初日における悪材料
公開株数が多く、IPO銘柄としての魅力に欠けます。
東証グロース市場に比べると、東証スタンダード市場への上場は不人気です。
この日は「エコナビスタ(5585)」も上場するので、資金分散しやすく上場スケジュールもマイナス材料です。
テクニスコ(2962)の上場初日の初値予想
テクニスコ(2962)の、
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 560円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 1,288円 |
気配値の下限価格 | 420円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
初値は多少の上昇(公開価格以上)が期待できそう
- 上場市場:東証スタンダード
- 想定時価総額:49.3億円
- 吸収金額:14.6億円
- 当選株数合計:2,623,100株
公開株数が多く、事業内容的に見ても人気化が難しそうなIPOです。
IPO銘柄としての魅力に欠けますが、購入単価が低く吸収金額も大きくはないので、初値は多少の上昇(公開価格以上)が期待できるように思います。
主要な大株主には90日間のロックアップがかかっていますが、初値が高くなり過ぎると初値が天井になりやすいので注意しましょう。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
引受価額は515.20円
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の515.20円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い”とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
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テクニスコ(2962)のIPOセカンダリー投資 まとめ
テクニスコ(2962)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 業績は回復傾向
- 事業内容は精密加工部品事業
- 購入単価が低い
- 主要な大株主には90日間のロックアップがかかっている
- 公開株数は多め
- 上場市場は東証スタンダード
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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