株式投資には色々な投資スタイルがありますが、近年は世界的に成長株(グロース株)投資が人気です。
成長株投資は株価の上昇が早く、上手くいけば短期間で大きな利益を得られることが魅力です。
しかし成長株を高値で掴んでしまい、株価が下落したまま含み損を抱えて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
株に限らず投資の基本は『安く買って高くなったら売る』ことです。株の場合はバリュー株投資がこれです。
対して成長株投資は、『高く買って、さらに高くなったら売る』ということが言えると思います。ここが成長株投資の難しいところです。
そこで今回は成長株投資で大失敗しないための3つの秘訣を紹介します。
- 成長株は投機的なスタンスで投資
- 成長株はトレンドが変わったら利確
- 決算前はポジション調整
成長株の条件としては以下のようなイメージです。
成長株の条件としては、売上高や利益が毎期順調に伸びていることが基本ですが、ここではもう少し広い条件で成長株を捉えています。
例えば上場後それほど年月が経過してなくて業績がまだ赤字でも、将来の成長を期待されて株価が上昇している企業なども含めて考えています。
それでは順に解説します。
成長株は投機的なスタンスで投資
“投機的なスタンスで投資“と書くと、どういう意味?と突っ込まれそうですが、細かいことは気にせず包容力満点な気持ちで読んでください・笑
成長株投資で失敗するパターンで最も多いと思われるのが、長期的な視点で投資してしまったが為に、含み損が拡大し続けているのにもかかわらず、いつまでも株価の上昇を期待して大きな損失を抱えてしまっているというパターンです。
成長株というのは値動きが激しく、株価の上昇も早いですが、下落スピードも早いです。基本的に成長株は割高なので、株価はいつ下がってもおかしくない状態なのです。
持株の株価が大きく下落しているにもかかわらず、安易にまたいつか上がるだろうと思って見過ごしていたら要注意です。
成長株に投資する上で、ほったらかしの長期投資ほど怖いものはないと思います。
最悪の場合、株価が買った時の半分以下になったまま、いつまでも含み損を抱えることにもなりかねません。
基本的に成長株投資は「ハイリスク・ハイリターン」だということは意識してください。
成長株の場合、投資という感覚と同時に、投機的な感覚も持つことが大事だと思っています。
通常の株式投資と同じように長期投資目線で考えていると、成長株投資では長期にわたって大きな損失を抱えてしまうことになりがちです。
資金の流動性という面から考えても、長期的に含み損を抱えたままというのは避けたいものです。
よほど企業分析に自信がある人や、多少の含み損くらいならいいですが、成長株に投資する場合、まずは短期目線で投資するのが大失敗しないための秘訣です。
成長株はトレンドが変わったら利確
画像出典:TradingView
成長株は投機的な感覚を持つことが大失敗しないための秘訣だと書きましたが、もう少し具体的に説明します。
成長株の場合、株価のトレンド転換は一つの節目と考えるのが無難です。
持株の株価が上昇トレンドのうちはいいですが、下落トレンドに転換したら一時的に利益確定しておくことをおすすめします。
勢いよく株価が上昇していた株ほど、下落の時も勢いよく下がっていくことが多いです。
この株は将来的にまだ上がるはずだから、ここで手放したくないという人もいると思いますが、この考えが大損失の入り口に繋がっているのです。
一時的に手放したとしても、株価のトレンドが上向いたらまた買えばいいだけです。
こういう感覚を持つことが成長株投資で大失敗しない秘訣です。
ここで問題なのは、上昇トレンドの天井圏で掴んでしまい、含み損になっている場合です。そいう時でも私なら迷わず損切りします。
一時的な押し目で株価がヨコヨコしているような時は判断が難しいですが、そういう時は私ならとりあえずポジションを落とします。
株の投資家の中には、ファンダメンタル分析重視で、テクニカル分析なんて見ないという方もいると思いますが、テクニカル分析ならトレンド転換のサインを見つけやすいです。
自分の使い慣れたインジケーターでいいので、成長株を保有している間は、トレンド転換のサインを見落とさないように心がけましょう。
株価が下落トレンドに突入したときは、一時的に利益確定することが、成長株投資で大失敗しないための秘訣です。
決算前はポジション調整
株の場合、決算発表を機に株価が大きく動くことが多いです。
基本的に好業績が発表されれば株価は上昇するはずですが、好業績だったとしても株価が下落することも普通にあります。
特に成長株の場合、決算の内容にかかわらず、決算を機に株価が大きく下落する場合があります。
成長株に大きく投資している場合は、決算前に少しポジションを少なくしておくことが、成長株投資で大失敗しないための秘訣です。
決算前までの株価の状況などにもよりますが、決算に向かって株価がかなり上昇しているような場合には要警戒です。
また、成長株は決算の直近で大きく売り込まれることもあるので、成長株に投資している場合、決算前後は特に意識するようにしましょう。
また、個別株にとってIRは、株価を動かす大きな要因の一つです。ネガティブな内容のIRが発表されると、株価は大きく下落します。
決算発表もIRの一つですが、さすがにどんな内容のIRが、いつ発表されるというのを事前に把握するのは不可能なので、発表時期が事前に公表されている決算日だけは必ず忘れないようにしてください。
IR(インベスター・リレーションズ)とは、各企業が投資家向けに行う広報活動のことです。企業の業績や財務、経営陣や株主構成の変更など、企業にとって重要なさまざまな情報がIRで公表されます。
成長株投資は難しい?
今回は成長株投資で大失敗しない秘訣を紹介しました。
私はここ数年、個別株の投資先はほとんど成長株です。
成長株投資を始めた当時は長期投資前提で投資していたのですが、含み益がいつの間にか含み損になっていたりして、とにかくパフォーマンスが安定しませんでした。
何より成長株は株価の変動が激しいので、長期投資の感覚では精神的に結構疲弊します。
そこで成長株に投資をするときは、システムトレードのトレードルールなどを参考にして(例えば3%株価が下がったら利益確定するなど)、自分なりの投資ルールを決めてみようと思いました。
それまでは「投機=ハイリスク」という感覚でいたので、成長株であろうと何だろうと、とにかく長期投資前提で考えていたのですが、考えてみれば割高な成長株に投資すること自体、ハイリスク・ハイリターンなんだと考えるようにしました。
成長株投資は難しいと思っていましたが、自分がイメージしていた投資の感覚とは、大きくずれていたのですね。
それから成長株に投資するときは、投機的な感覚を持つようにしています。
あくまでも個人的な感覚なので伝わりづらいかもしれませんが、私の場合は投機的なスタンスで成長株に投資するという感覚を持つことでパフォーマンスが向上しました。
もちろん損をするときもありますが、長期的に大きな含み損を抱えることはなくなったので、精神衛生的にもいいです・笑
普段から自分なりの投資ルールをきっちり決めている人は大丈夫だと思いますが、この記事を読んで何か思い当たることがあったり、成長株投資は難しいなと感じている人は参考にしてみてください。
少しでもパファーマンスが向上すれば幸いです。
最後に成長株投資で大失敗しないための3つの秘訣をまとめておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- 成長株は投機的なスタンスで投資
- トレンドが変わったら利確
- 決算前はポジション調整