先日(2020/8/5)の決算では好決算だったにもかかわらず、レーザーテック(6920)の株が急落しています。
そこで今回はレーザーテックの株価急落の理由と株の買い時について考えてみます。
レーザーテック(6920)株価急落の理由
今回の決算ラッシュでは、世界的な感染症拡大の影響を受けて業績が悪化する企業が相次ぎました。
そんな状況にもかかわらず、レーザーテックは期待通りの好決算を発表。通常なら株価は上がってもおかしくないはずですが、株価は大きく急落しました。
では具体的にレーザーテック(6920)の株価が急落した理由を考えてみましょう。
市場の期待が高すぎた
これだけ好決算なのになぜ?と思いますが、一言でいうと「期待が高すぎた」ということでしょう。
決算時期になると、事前に株価は市場の予想を織り込むようになります。
決算前に業績が良さそうだと思われると株価は上がりはじめ、業績が悪そうだと思われると株価は下がり始めるのが一般的です。
つまり決算発表後は、事前に株価に織り込まれた市場の予想と、売上や利益などの実際の数字が、どれだけ株価と乖離していたかが重要になります。
事前の期待が高くて市場の予想に届かないとなると、決算が良いのに株価が下落することは普通にあります。
同様に決算が悪かったにもかかわらず、市場の予想ほどでなければ株価が上がっても不思議ではありません。
レーザーテックの場合、新規の受注見通しが証券会社のアナリストなどが出す「コンセンサス予想」を下回ったり、プロダクトミックス(製品ミックス)の影響で営業利益率が低下したことが挙げられます。
また将来的には、競合他社によるEUV検査装置への市場参入が懸念されたことも大きいでしょう。
このようなことを踏まえて考えても、今回の株価急落の理由は「レーザーテックへの期待が、あまりにも高かった」ということが大きな要因といえそうです。
夏枯れ相場と株価の調整時期が重なった
好業績に好財務、高い技術力で半導体検査計測装置で世界シェア100%の超優良企業ともなれば、株価が上がらないはずはありません。
レーザーテックの株は買いが買いを呼び、株価は急激に高騰していました。
過去の高値を勢いよく超えるグロース株(成長株)特有の上昇で、“キング・オブ・グロース株”とまでいわれるようになります。
しかしレーザーテックのように勢いよく成長したグロース株は、必ず株価が調整されるタイミングが訪れます。
さらに毎年この時期は夏枯れ相場ともいわれ、市場自体が軟調気味になります。
過熱気味だった株価の調整タイミングと夏枯れ相場が重なったというのも、株価急落の要因といえるでしょう。
レーザーテック(6920)の株は買い時か
画像出典:kabutan
レーザーテックの現在(2020/8/7)の株価は8,180円です。
正直ここまで一気に急落するとは思いませんでした。
期待ほどの決算でなかったとは言え、この状況でこの好決算を出せる企業がどれだけあるでしょうか。(期待が高すぎるにも程があります・笑)
普通の企業なら株価上昇ほぼ間違いなしの好決算です。
前回の記事でも書きましたが、株価は多少上昇してから調整が続き、しばらく株価は9,000円台で推移するだろうと思っていました。
しかしながら私のあてにならない予想を遥かに超えて、9,000円どころか8,000円台をも突き抜けそうな急降下です。
このタイミングでレーザーテックの株を買おうと思っている人も多いと思いますが、個人的にはそろそろ打診買いしてもいいかなと思っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました。