(木)に東証グロース市場に上場を予定している「ハンモック(173A)」。
「ハンモック(173A)」の事業内容や上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
ハンモック(173A)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3 |
---|---|
業績 | 3 |
公開株数 | 2.5 |
上場日程 | 4.5 |
ロックアップ | 5 |
ハンモック(173A)のIPO詳細
企業名 | 株式会社ハンモック(Hammock Inc.) |
---|---|
企業ホームページ | https://www.hammock.jp/ |
銘柄コード | 173A |
市場 | 東証グロース |
業種 | 情報・通信業 |
主幹事 |
|
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2024年3/27(水) ~ 4/2(火) |
仮条件 | 1,940円 ~ 2,060円 |
公開価格 | 2,060円 |
上場日 | (木) |
購入申込期間 | 2024年3/29(金) ~ 4/3(水) |
公募株数 | 50,000株 |
売出し株数 | 1,277,000株 |
OA(オーバーアロットメント) | 199,000株 |
当選株数合計 | 1,526,000株 |
想定時価総額 | 89.8億円 |
吸収金額 | 31.4億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
ハンモック(173A)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
若山 大典(代表取締役) | 44.39% | 180日間 |
若山 正美 | 25.23% | 180日間 |
若山 悠 | 11.91% | 180日間 |
高野 紀子 | 10.51% | 180日間 |
若山 知子 | 3.27% | 180日間 |
水元 敬也 | 1.17% | 180日間 |
ハンモック従業員持株会 | 0.61% | |
冨來 美穂子 | 0.20% | 180日間 |
米野 雅士 | 0.12% | 180日間 |
通事 大作 | 0.12% | 180日間 |
ハンモック(173A)の事業内容
画像出典:ハンモック
ハンモック(173A)の主な事業内容は、『IT 資産管理・セキュリティ対策』、『営業支援・名刺管理』、『AIによる文字認識を活用したデータエントリー』に関する業務支援システムおよびクラウドサービスの開発、提供を行っています。
ハンモック(173A)が提供している3つのソリューションは以下の通りです。
- ネットワークソリューション
- セールスDXソリューション
- AIデータエントリーソリューション
ハンモック(173A)の事業の概要は以下の通りです。
画像出典:ハンモック/目論見書
ハンモック(173A)の各事業の概要は以下の通りです。
ネットワークソリューション事業の概要。
- ネットワークソリューション事業の概要
-
主に企業の資産管理・セキュリティ対策を統合的に管理するソフトウェアを提供ニーズに応じてオンプレミス型・クラウド型の2つの形態で提供。
ネットワークソリューション事業の詳細は以下の通りです。
画像出典:ハンモック/目論見書
セールスDXソリューション事業の概要。
- セールスDXソリューション事業の概要
-
「営業を強くし、売上を上げる」をコンセプトにクラウドサービスを提供。
セールスDXソリューション事業の詳細は以下の通りです。
画像出典:ハンモック/目論見書
AIデータエントリーソリューション事業の概要。
- AIデータエントリーソリューション事業の概要
-
AI OCR技術をベースとしたテータ入力業務を効率化する製品を提供。
AIデータエントリーソリューション事業の詳細は以下の通りです。
画像出典:ハンモック/目論見書
ハンモック(173A)の強みは、市場ニーズをスピーディーに製品化・提供する仕組みと『全方位型の製品』を提供する仕組みを構築しています。
画像出典:ハンモック/目論見書
ハンモック(173A)の今後の成長戦略としては、主にハンモックサイクルによるさらなる成長の実現を目指しています。
画像出典:ハンモック/目論見書
ハンモック(173A)の業績
ハンモック(173A)の業績について。
2024年3月期は第3四半期時点で売上3,108百万円、経常利益は514百万円を達成しています。
ハンモック(173A)の主要な経営指標等の推移は次の通りです。
画像出典:ハンモック/目論見書
ハンモック(173A)の上場初日における好材料と悪材料
ハンモック(173A)のIPOセカンダリー投資を考える上で、上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
ハンモック(173A)の上場初日における好材料
業績が安定しており主要な大株主には180日間のロックアップがかかっています。
ハンモック(173A)の上場初日における悪材料
公開株数の大半が売出しのみで、上位株主の換金目当てによる上場という印象が強く、ネガティブ視される傾向があります。
ハンモック(173A)の上場初日の初値予想
ハンモック(173A)の上場初日における、初値決定前の気配値の上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 2,060円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 4,740円 |
気配値の下限価格 | 1,545円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
初値は多少の上昇(公開価格以上)は期待できそう
- 上場市場:東証グロース
- 想定時価総額:89.8億円
- 吸収金額:31.4億円
- 当選株数合計:1,526,000株
公募株は5万株のみで、ほとんどが上位株主の換金目的による上場といった感じのIPOです。
業績は安定して黒字となっていますが、この手の上場はネガティブ視される傾向があり、厳しい評価をされることも懸念材料となります。
4月はIPOの閑散期で公開株数もそれほど多くはないことを考えると、上場初日の初値は多少の上昇(公開価格以上)は期待できるかもしれません。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっているので、初値形成後の売り圧力は低そうです。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
引受価額は1,895.20円
初値が公募割れの場合、シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、引受価額の1,895円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い”とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
ハンモック(173A)のIPOセカンダリー投資 まとめ
ハンモック(173A)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 業績は安定的
- 上位株主の換金目的による上場といった印象が強い
- 公開価格は2,060円
- 主要な大株主には180日間のロックアップ
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。