良品計画(無印良品)

良品計画(無印良品)の今後の見通しと株の買い時を分析

  • 2020年7月11日
  • 2021年10月25日
  • 個別株
良品計画(無印良品)

今回は「無印良品」でおなじみの、良品計画(7453)の今後の見通しと株の買い時を、今回(2020/7/10)発表された主な決算内容から分析してみます。

結論から言って良品計画(7453)株の買い時については、少し待った方がいいと思います。

それでは解説していきます。

2020/7/10時点での主な良品計画(7453)の基本情報は以下の通りです。

  • 証券コード:7453
  • 業種:小売業
  • 時価総額:3,849億円
  • 株価:1.371円
  • PER:ー
  • PBR:1.86倍

良品計画(無印良品)の業績と財務

今回(2020/7/10)発表された主な決算内容から、良品計画(無印良品)の業績と財務を簡単に分析してみます。

第1四半期累計決算

良品計画(7453) 2020年8月期第一四半期累計決算
画像出典:kabutan

新型肺炎の影響で業績の悪化は予想されていましたが、20年8月期第1四半期(3-5月)の連結売上高は、前年同期比-29.9%の約787億円。

営業損益が約-29億円、経常損益が約-36億円、最終損益は約-41億円。

売上高はほぼ3割減となり、営業損益から最終損益までが全て赤字に転落するという非常に厳しい決算内容となりました。

今期の予想

良品計画(7453)今期予想
画像出典:kabutan

非開示となっていた今期の業績予想については、売上高が1,745億円。

営業損益は-20億円、経常損益は-29億円、最終損益は-39億円で赤字となる悲観的な見通しです。

未定としていた期末の配当については5円となり、なんとか無配は回避したといった感じでしょうか。

財務

良品計画(7453)の財務
画像出典:kabutan

業績が赤字となると、やはり財務状況が気になります。

自己資本比率は54.7%で有利子負債倍率も0.57倍ということで、今のところ財務に関しては安全水準です。

かなり厳しい決算内容でしたが、流動比率も432%で財務面での堅実さはさすがです。

  • 自己資本比率:40%以上だと安全水準
  • 流動比率:120%以上だと安全水準
  • 有利子負債倍率:1倍以下が理想

良品計画(無印良品)の今後の見通し

今回の決算内容については新型肺炎の影響があるので、この結果は予想通りというか仕方がないですね。

そこで良品計画の今後の見通しについて考えてみましょう。

オンラインショッピングの拡充

無印良品の商品をネットで購入する場合、少し前までは無印良品の自社サイト(オンラインショッピングサイト)でしか購入することができませんでした。

販売戦略上の都合があったのかもしれませんが、自社のECサイトでしかオンラインでの販売を行なっていないというのは、今の時代ちょっと無理があるように思います。

よほどの無印ファンでもない限り、わざわざ専用サイトで購入しようとは思わないですよね。

利便性という意味でもユーザーにとってはデメリットしかありません。

しかし新型肺炎の影響でオンラインショッピングの需要が高まったということもあり、ついに無印良品は2020年5月1日にアマゾン、2020年6月1日には楽天での新規出店を開始しました。

これによって、今までそれほど無印の商品を買う機会がなかった多くの人にも、無印の商品を広くアピールする事ができます。

アマゾンと楽天という日本の2大ECサイトでも無印の商品が買えるようになったのは大きなメリットであり、今後の売り上げ拡大が見込めます。

米子会社「MUJI USA」が破産申請

一方で気になるニュースもあります。

「無印良品」のアメリカ進出のために良品計画の子会社としてアメリカに設立していた「MUJI USA」が、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法第11章(チャプター11)の適用を申請したことが発表されました。

もともとアメリカでの事業は苦戦していたようですが、新型肺炎の影響による店舗の営業停止が大打撃となり、今回の再生手続きに至ったようです。

欧米の事業規模はそれほど大きなものではなく、営業収益は全体の約5%ほどしかなかったようなので、影響は限定的だと思われます。

今後は不採算店舗の閉鎖などを進め、事業の再建を目指していく事となりますが、あくまでも再生手続きは米国事業のみが対象です。

日本を含むアメリカ以外の国や地域の事業については、MUJI USAと関係するものを除いて影響はないということです。

良品計画(無印良品)株の買い時

良品計画(7453)株の買い時について考えてみましょう。

今期予想が赤字ということとMUJI USAの件など、ネガティブな材料が目立ちます。

市場がどうのように反応するかは分かりませんが、ある程度の株価下落も考えられるので、とりあえず今は様子を見る方が無難な時期だと言えるでしょう。

一方で悪いニュースは出尽くした感があり、オンラインショッピングでの売り上げ拡大など、今後の業績回復には期待したいところです。

財務状態も悪くはないので、良品計画(7453)株の買い時については、今後の株価の推移を見ながらタイミングを見てからでも遅くはないと思います。

実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。

まとめ

最後に良品計画(7453)の今後の見通しと株の買い時をまとめておきます。

  • オンラインショッピングの拡充で業績回復が期待される
  • MUJI USAの破産の影響は限定的だと思われる
  • 株の買い時については少し様子を見てからの方が無難

このブログでは株式投資にまつわる疑問や個別株の分析など、株式投資に役立つ情報を発信しております。

今後も個別株をできるだけ簡単に分かりやすく紹介してみたいと思いますので、よろしければ参考にしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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