今回は人気YouTuberが多数在籍する「UUUM(ウーム)」の今後の見通しと株の買い時を、今回(2020/7/14)発表された主な決算内容から分析してみます。
2020/7/14時点での主なUUUM(3990)の基本情報は以下の通りです。
- 証券コード:3990
- 業種:情報・通信業
- 時価総額:505億円
- 株価:2,580円
- PER:102倍
- PBR:15.07倍
UUUM(3990)の業績と財務
今回(2020/7/14)発表された主な決算内容から、UUUM(3990)の業績と財務を簡単に分析してみます。
20年5月期の連結業績
画像出典:kabutan
20年5月期の連結売上高は、前年同期比13.9%増の約224億円。
営業利益が前年同期比20.4%減の9億9,300万円、経常利益が前年同期比25.3%減の9億3,200万円、最終利益は前年同期比59.7%減の3億5,800万円となっています。
今期の予想
画像出典:kabutan
今期の業績予想については、売上高が27.3%増の286億円。
営業損益は前期比19.4%減の8億円、経常損益は前期比15.2%減の7億9,000万円、最終損益は36.9%増の4億9,000万円となる見通しです。
3ヶ月の業績推移
画像出典:kabutan
直近3ヵ月(2020年3~5月期)の4Q実績は前年同期から減収となり、営業利益・経常利益・最終利益は赤字に転落しています。
UUUMの発表によると、4Qは新型肺炎の影響で広告出稿減少やイベントの自粛などによる売上の減少が大きかったようです。
売上営業利益率は前年同期の4.0%から-0.5%に悪化しています。
画像出典:UUUM/2020年5月期決算説明資料
収益性
画像出典:kabutan
収益性を図るROEは14.63%でROAは4.67%です。
一般的にROEが高い会社ほど経営がうまい企業とみなされて株価が上がる傾向がありますが、営業利益率は2.8%で、情報・通信業という業種からすると収益性は低く感じます。
成長企業の共通点として、収益性の高さが挙げられます。今後の成長に関しては収益性の向上が課題と言えそうです。
- ROE:10%以上だと優秀
- ROA:5%以上だと優秀
- 売上営業利益率:10%以上だと優秀
財務
画像出典:kabutan
自己資本比率が32%に低下して有利子負債倍率も1倍を超えています。
流動比率は125%ですが、財務的には少し気になる水準かもしれません。
- 自己資本比率:40%以上だと安全水準
- 流動比率:120%以上だと安全水準
- 有利子負債倍率:1倍以下が理想
キャッシュフロー
画像出典:kabutan
営業キャッシュフローが減少し、フリーキャッシュフローもマイナスが大きくなっています。
新規事業に対する投資のためか、借入金が増えているので財務キャッシュフローが大きく増えています。
UUUM(ウーム)の今後の見通し
UUUM(ウーム)の今後の見通しについて考えてみましょう。
吉本興業やNexTone(ネクストーン)との業務提携
2020/4/28、大手芸能事務所である吉本興業との資本業務提携が発表されました。
UUUM(ウーム)は人気クリエイターの離脱が相次ぎ、ネット上ではネガティブなニュースが目立っていただけに、久しぶりの明るいニュースとなりました。
また、2020/7/30には音楽の著作権などを管理するNexTone(ネクストーン)との業務提携も発表されています。
しかしUUUM所属のクリエイターがYouTubeを席巻していた一時期とは違って、現在は芸能人がYouTubeに進出してくるなど、YouTubeを取り巻く環境も大きく変化しています。
業務提携によるシナジー効果が、低迷気味だったUUUMの現状をどのくらい改善していくかが今後の鍵となりそうです。
UUUM(3990)株の買い時
UUUM(3990)株の買い時を考えてみましょぅ。UUUM(3990)の株価チャート(週足)は以下の通りです。
画像出典:kabutan
2020/7/14時点でのUUUM(3990)の株価は2,580円です。
PERは102倍でPBRは15.07倍です。一時期よりは割安になったとはいえ株価は割高水準です。
マザーズ銘柄ということもあり、市場の状況によっては株価が大きく変動するということもあるでしょう。
時価総額が505億円なので、まだ成長する可能性も高そうですが、以前のような勢いはなくなったように感じます。
個人的には特に買いたい材料が見当たらず、UUUM(3990)株の買い時は今後の業績次第といったところでしょうか。
まとめ
最後にUUUM(3990)の今後の見通しと株の買い時をまとめておきます。
- 収益性の向上が課題
- 業務提携によるシナジー効果が今後の鍵
- 株の買い時は今後の業績をみて検討
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今後も個別株をできるだけ簡単に分かりやすく紹介してみたいと思いますので、よろしければ参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。