(火)に東証グロース市場に上場を予定している「Will Smart(ウイル スマート)175A」。
「Will Smart(175A)」の事業内容や上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
Will Smart(175A)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 2.5 |
---|---|
業績 | 1 |
公開株数 | 3.5 |
上場日程 | 5 |
ロックアップ | 1 |
Will Smart(175A)のIPO詳細
企業名 | 株式会社Will Smart(Will Smart Co.,Ltd.) |
---|---|
企業ホームページ | https://willsmart.co.jp/ |
銘柄コード | 175A |
市場 | 東証グロース |
業種 | 情報・通信業 |
主幹事 |
|
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2024年4/1(月) ~ 4/8(月) |
仮条件 | 1,320円 ~ 1,380円 |
公開価格 | 1,656円 |
上場日 | (火) |
購入申込期間 | 2024年4/9(火) ~ 4/12(金) |
公募株数 | 200,000株 |
売出し株数 | 472,000株 |
OA(オーバーアロットメント) | 100,800株 |
当選株数合計 | 772,800株 |
想定時価総額 | 23.9億円 |
吸収金額 | 12.7億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
Will Smart(175A)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)ゼンリン | 55.81% | 90日間 1.5倍 |
九州旅客鉄道(株) | 14.66% | 90日間 1.5倍 |
石井 康弘(代表取締役) | 6.80% | 90日間 1.5倍 |
ENEOS(株) | 5.48% | 90日間 1.5倍 |
都築電気(株) | 3.30% | 90日間 1.5倍 |
金 秉都 | 2.84% | 90日間 1.5倍 |
岡谷鋼機(株) | 1.45% | 90日間 1.5倍 |
飛島建設(株) | 1.45% | 90日間 1.5倍 |
布目 章次 | 1.12% | |
杉山 賢治 | 0.73% | 90日間 1.5倍 |
Will Smart(175A)の事業内容
画像出典:Will Smart
Will Smart(175A)の主な事業内容は、モビリティ業界を中心とした事業課題解決に対してDX技術を駆使したソリューションの企画・提案、ソフトウェアの受託開発および運用支援を行っています。
Will Smart(175A)の事業内容詳細は以下の通りです。
画像出典:Will Smart/目論見書
Will Smart(175A)の事業の特徴は以下の通りです。
画像出典:Will Smart/目論見書
各ソリューションごとの特徴は以下の通りです。
画像出典:Will Smart/目論見書
Will Smart(175A)の業績
Will Smart(175A)の業績について。
2024年3月期は第3四半期時点で売上662百万円、経常損失は▲127百万円となっています。
Will Smart(175A)の主要な経営指標等の推移は次の通りです。
画像出典:Will Smart/目論見書
Will Smart(175A)の上場初日における好材料と悪材料
Will Smart(175A)のIPOセカンダリー投資を考える上で、上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
Will Smart(175A)の上場初日における好材料
公開株数が少なく(100万株以下)需給関係が良好です。
Will Smart(175A)の上場初日における悪材料
IPOでは赤字企業がネガティブ視される傾向があり、主要な大株主(VC)のロックアップが公開価格の1.5倍で解除されます。
また、今回の上場はゼンリン(9474)との親子上場となるのもネガティブ材料といえるでしょう。
Will Smart(175A)の上場初日の初値予想
Will Smart(175A)の上場初日における、初値決定前の気配値の上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 1,656円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 3,810円 |
気配値の下限価格 | 1,242円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
公募割れリスクがありそう
- 上場市場:東証グロース
- 想定時価総額:23.9億円
- 吸収金額:12.7億円
- 当選株数合計:772,800株
公募株数が100万株以下で需給関係は良さそうですが、ネガティブ要素が目立つIPOです。
この日は単独上場なのでそれなりに注目は集めそうですが、大株主のロックアップが公開価格の1.5倍で解除されるので、警戒感も強くなると思われます。
IPOでは赤字企業がネガティブ視される傾向があり、親子上場でもあるため当日の地合い次第では公募割れリスクがありそうです。
主要な大株主のロックアップが公開価格の1.5倍で解除されるので、初値形成後の売り圧力は要警戒といえそうです。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
引受価額は1,523.52円
初値が公募割れの場合、シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、引受価額の1,523円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い”とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
Will Smart(175A)のIPOセカンダリー投資 まとめ
Will Smart(175A)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 業績は赤字
- ゼンリン(9474)との親子上場
- 公開価格は1,656円
- 主要な大株主のロックアップが公開価格の1.5倍で解除
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。