今回はアメリカ経済を牽引する大型ハイテク・グロース株で構成されたETF「QQQ(パワーシェアーズ QQQ トラスト シリーズ1)」を紹介します。
QQQの概要
QQQ(パワーシェアーズ QQQ トラスト シリーズ1)は、アメリカのNASDAQ(ナスダック)市場に上場する時価総額上位100社で構成されたETFです。
「インベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメントLLC」という会社が運用しており、ナスダック(NASDAQ)100指数に連動する投資成果を目指しています。
ナスダック(NASDAQ)100指数に連動のETF
ナスダック100指数とは、アメリカのナスダック市場に上場している銘柄の中で、金融銘柄を除く時価総額上位100社で構成されている株価指数です。
現在のところ、ナスダック市場全体に連動するETFはないと思いますが、ナスダック100指数は金融セクターを含まないという特徴があります。
ナスダックはアメリカの新興企業(ベンチャー企業)が上場する株式市場で、ベンチャー向けの市場としては世界最大の株式市場です。
アップルやマイクロソフト、アルファベット(Googleの親会社)やAmazonなど、世界的なテックジャイアントが上場していることで知られています。
ダウ平均やS&P500と比べて値動きが激しい
ナスダック100指数は時価総額を加重平均して算出されるため、時価総額が大きいIT企業の構成比率が高くなっています。
ナスダックに上場する時価総額上位100銘柄しかなく、構成比率の高いIT企業は業績の変動が激しいこともあり、他の指数(ダウ平均やS&P500など)と比べて値動きが大きくなる傾向があります。
QQQの構成銘柄TOP10
QQQの構成銘柄は毎年定期的(臨時に入れ替えられる場合もある)に入れ替えられますが、現在は約104銘柄です。上位10社は以下のようになっています。
画像出典:Bloomberg
QQQのパフォーマンス
QQQの過去5年のパフォーマンスです。S&P500をベンチマークしている人気ETFのVOOと比較しても、かなり高いパフォーマンスを示しています。
画像出典:Yahoo finance
QQQの経費率と直近の配当利回り
QQQの現時点での経費率と直近の配当利回りは以下の通りです。
経費率 | 0.20% |
直近の配当利回り | 0.82% |
5年のトータルリターン | 18.33% |
運用総資産額 | 925億米ドル(約10兆円) |
経費率(投資信託の信託報酬)が0.2%というのは米国ETFの中では少し高いようです。ちなみにVTIとVOOの経費率は0.03%です。
直近の配当利回りも0.82%と少し寂しく感じるかもしれません(VTIは2.10%、VOOは1.88%)。
これに関しては組み入れ銘柄の構成比率が高い、Amazonやアルファベットは配当を出していない上に、現在のナスダック市場が高値圏にあるということも影響しているのかもしれません。
まとめ
米国の大型テクノロジー・グロース銘柄で構成されているETFのQQQを紹介しました。
約100銘柄という少ない銘柄で構成されているため、構成比率の高いIT関連企業の業績の影響を受けやすく、値動きが激しくなる傾向があります。
長期投資ではなく、キャピタルゲイン(値上がり益)を狙って、短期から中期で売買される事も多いETFです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
- 米国の大型テクノロジー・グロース株で構成されているETF
- 構成銘柄は約100種類しかない
- 値動きが激しい傾向がある