「貯蓄から投資へ」というスローガンが少しづつ浸透してきているのか、海外ETFに興味があるという人が増えているようです。
中でも世界三大資産運用会社のバンガード社が運営するETF、「VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)」と「VOO(バンガード・S&P500 ETF)」は人気が高く、投資初心者の人がどちらに投資しようか迷うというのは、一種のあるあるのようなものです。
VTIとVOOはどちらがおすすめか?・・・結論から言うと「好みの問題です!」
この二つのETFは構成銘柄数と投資対象の企業規模が違うくらいで、その他のパフォーマンスなどはほとんど変わりません。
ということでVTIとVOOを簡単に比較してみましょう。
VTIとVOOの違い
VTIとVOOの違いといえば、構成銘柄数と投資対象の企業規模の違いといってもいいでしょう。
VTIとVOOを選択する主な基準は、正直これしかないと思います。
VTIとVOOの主な比較
ETF名 | VTI | VOO |
構成銘柄数 | 約3,600社 | 約500社 |
投資対象企業の規模 | 米国株式市場全体の大型~小型までの企業 | 米国の大型企業のみ |
資産総額 | 約1,224億ドル(約13.5兆円) | 約1,212億ドル(約13.4兆円) |
経費率 | 0.03% | 0.03% |
分配金利回り | 約1.8% | 約1.8% |
簡単な比較ですが、VTIとVOOの違いは構成銘柄数と投資対象の企業規模くらいというのが分かると思います。
資産総額は弱冠VTIの方が多いですが、これはVTIの方が販売開始が早かったから(VTIは2001年、VOOは2010年から販売開始)でしょう。
ベンチマークするインデックスの違い
構成銘柄数の違いはベンチマークしているインデックス(指数)が違うためです。
VTIとVOOのそれぞれがベンチマークしているインデックス(指数)の特徴は以下の通りです。
VTIがベンチマークしている指数
VTIはアメリカの上場株式のほぼ全体を網羅する「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」という指数をベンチマークしています。
そのため構成銘柄は、アメリカの大型企業から中小企業までを含む銘柄で構成されています。
VOOがベンチマークしている指数
VOOはアメリカの大型企業を対象にするS&P500という指数をベンチマークしています。
そのため構成銘柄は、アメリカの大型企業のみです。
構成銘柄トップ10はほとんど変わらない
ベンチマークしている指数は違いますが、両方とも時価総額の大きい企業の比率が高くなるように設定されているので、構成銘柄の上位10社はほとんど変わりません。
画像出典:バンガード公式サイト
パフォーマンスもほぼ同じ
VTIとVOOの過去5年間のパフォーマンスの比較です。直近では弱冠VOOの方が良くなっていますが、ほとんど同じ値動きをしています。
画像出典:Yahoo finance
まとめ
いかがでしたか?米国ETFの超定番、VTIとVOOを簡単に比較してみました。
どちらもおすすめのETFであることは間違いありませんが、どちらにするかは‟好みの問題”というのがお分かりいただけたのではないでしょうか。
最後にVTIとVOOのポイントを一言でまとめておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- 米国株式全体に投資したいならVTI
- 米国の大型企業だけに投資するならVOO