新NISAのつみたて投資枠は、先進国株式か全世界株式で迷っていませんか?
本記事では、楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンドと楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天オールカントリー)のどちらがいいかについて考察してみたいと思います。
※掲載した情報は記事執筆時点のものです。
信託報酬などは変更になる場合があるので、実際に投資する際は楽天証券の公式HPでご確認ください。
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーの比較
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドの主な点を比較してみましょう。
商品名 | 楽天・先進国株式(除く日本) | 楽天・オールカントリー |
---|---|---|
ベンチマーク | MSCIコクサイ・インデックス (配当込み、円換算ベース) |
MSCIオール・カントリー・ ワールド・インデックス (配当込み、円換算ベース) |
構成銘柄数 | 日本を除く先進国22カ国に上場する 大・中型株式(約1,300銘柄) |
日本を含む先進国23カ国および 新興国24カ国の株式(約2,948銘柄) |
ウェイト | 時価総額加重平均 | |
購入時手数料 | なし | |
換金時手数料 (信託財産留保額含む) |
なし | |
為替ヘッジ | なし | |
投信残高ポイント | 0.033%(年率) | 0.017%(年率) |
運用管理費 (信託報酬) |
0.088%(年率) | 0.0561%(年率) |
設定日 | 2023/12/22 | 2023/10/31 |
信託期間 | 無期限 | |
純資産総額 (2024/3月時点) |
27.31億円 | 891.10億円 |
運用(委託)会社 | 楽天投信投資顧問 | 楽天投信投資顧問 |
ベンチマークを比較
ベンチマークは楽天・先進国株式(除く日本)がMSCIコクサイ・インデックス、楽天・オールカントリーはMSCI ACWI指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)に連動した投資成果を目指して運用が行われています。
ファンド名 | ベンチマーク |
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楽天・先進国株式(除く日本) インデックス・ファンド |
MSCIコクサイ指数 (配当込み、円換算ベース) |
楽天・オールカントリー株式 インデックス・ファンド |
MSCI ACWI指数 (配当込み、円換算ベース) |
信託報酬とポイント還元率の比較
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンドと楽天オールカントリーの信託報酬とポイント還元率は次の通りです。
ファンド名 | 信託報酬率(年率・税込み) | ポイント還元率(年率) |
---|---|---|
楽天・先進国株式(除く日本) インデックス・ファンド |
0.088% | 0.033% |
楽天・オールカントリー株式 インデックス・ファンド |
0.0561% | 0.017% |
パフォーマンスの比較
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天オールカントリーのパフォーマンスを比較してみましょう。
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーは運用が開始されたばかりなのでデータがありません。
そこで同じベンチマークに連動している、eMAXIS Slim先進国株式インデックスとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の過去5年分のデータを代替してみます。
「青色の線がeMAXIS Slim先進国株式インデックス」で「ピンク色の線がeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」です。
画像出典:yahoo!ファイナンス
運用開始から数年はほとんど差がありませんが、長期になるほどパフォーマンスの差が広がっています。
あくまでも過去のデータなので全く同じになることはないですが、イメージ的には楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンドと楽天オールカントリーも、このような感じに近くなると思います。
組入上位10銘柄の比較
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーの組入上位10銘柄の構成銘柄を比較してみましょう。
下記データはeMAXIS Slim先進国株式インデックスとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の、2023年11月末時点のマンスリーレポートに掲載されている組入上位10銘柄です。
組入比率こそ違いますが、現時点での組入上位10銘柄は全く同じです。
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーもベンチマークしている指数は同じなので、組入上位10銘柄の構成は下記のようになります。
楽天・先進国株式(除く日本) インデックス・ファンド |
楽天・オールカントリー株式 インデックス・ファンド |
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組入上位10ヵ国の比較
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーの組入上位10ヵ国を比較してみましょう。
下記データはeMAXIS Slim先進国株式インデックスとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の、2023年11月末時点のマンスリーレポートに掲載されている組入上位10ヵ国です。
どちらも組入上位10ヵ国はアメリカが大半ですが、楽天・オールカントリーには日本や新興国のインドが含まれます。
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーもベンチマークしている指数は同じなので、組入上位10ヵ国の構成は下記のようになります。
楽天・先進国株式(除く日本) インデックス・ファンド |
楽天・オールカントリー株式 インデックス・ファンド |
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楽天・先進国株式(除く日本)か楽天・オールカントリーの選択基準
楽天・先進国株式(除く日本)か楽天・オールカントリーを選ぶ際の参考にするために、この2つのファンドの選択基準を考えてみたいと思います。
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンドを選ぶ場合
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンドを選ぶ場合について考えて見ましょう。
銘柄分散効果や信託報酬などの点でみると、楽天・先進国株式(除く日本)は楽天オールカントリーと楽天S&P500の間に位置するようなファンドだといえます。
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天オールカントリーで迷う人は、きっと楽天S&P500(全米株式)ではカントリーリスクを不安視する気持ちが強いのだと思います。
分散効果を重視するなら楽天・オールカントリーの方が優れていますが、楽天・先進国株式(除く日本)も22ヵ国に分散されています。
先進国株式に投資するファンドとしては信託報酬も業界最低水準なので、分散効果は先進国だけで十分だと思うなら楽天・先進国株式(除く日本)を選ぶのがいいと思います。
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドを選ぶ場合
楽天・オールカントリーを選ぶ場合について考えて見ましょう。
資産運用の王道である分散効果を期待する投資家から、圧倒的に指示されている全世界株式。
カントリーリスクへの耐性が優れているだけではなく、楽天・オールカントリーは同じ指数に連動するファンドの中でも信託報酬が業界最安水準に設定されています。
通常だとより多くの銘柄に分散投資している分、楽天・先進国株式(除く日本)より信託報酬は高くなりそうですが、楽天・オールカントリーの方が信託報酬は低く設定されている点も魅力です。
長期投資の視点で考えると、カントリーリスクがどうしても気になるという人も多いでしょう。
株式の分散投資を重視するなら楽天・オールカントリーは最も理想的な投資信託です。
楽天・先進国株式(除く日本)や楽天・オールカントリーにeMAXIS Slimから乗り換えるべき?
楽天・先進国株式(除く日本)や楽天・オールカントリーにeMAXIS Slimから乗り換えるべきかについて考えてみましょう。
楽天・先進国株式(除く日本)や楽天・オールカントリーは投信残高ポイントの対象になるので、投資信託を保有しているだけでポイントが貰えます。
新NISAが始まるタイミングで、eMAXIS Slimから乗り換えるべきか迷うという人も多いでしょう。
結論から言うと、隠れコストを含む実質コストはそれほど気にならないという人なら、新NISAが始まるタイミングで乗り換えてもいいと思います。
楽天証券以外でNISA口座を開設している人や、隠れコストが気になるという人は特に焦って乗り換える必要はないように思います。
乗り換えてもいい人 | 様子見推奨 |
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隠れコストとは
投資信託には主に3つのコストがあります。
- 販売手数料(購入時手数料)
- 信託財産留保額(売却時手数料)
- 信託報酬(運用管理費用)
この3つのコストについては目論見書などで事前に知ることができますが、目論見書には「その他の費用・手数料」という項目があります。
隠れコストの内訳は、主に次のようなものです。
- 監査法人に支払われる監査費用
- 売買時に取引した証券会社等に支払われる手数料
- 有価証券等を海外で保管する場合、海外の保管機関に支払われる費用など
これらのコストは実際に運用をしてからでないと確定しないため、事前に「目論見書」などに記載されることはありません。
実際に隠れコストがどのくらいかかったのかを知るためには、「運用報告書」を確認する必要があります。
そのため、楽天オールカントリーや楽天S&P500に関しては、運用報告書に記載される隠れコストを見てから判断したいという人もいると思います。
新NISA口座で長期運用するには最適の投資信託
今回は、楽天証券で販売が開始されたと「楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド」と「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天オールカントリー)」について考察してみました。
実質コストがどのくらいになるのかは気になるところですが、楽天S&P500や楽天オールカントリーと同様に、楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンドも楽天証券の人気ファンドとなると思います。
楽天・先進国株式(除く日本)と楽天オールカントリーは、どちらも新NISA口座で長期運用するには最適の投資信託と言えるでしょう。
最後に本記事のまとめとして、楽天・先進国株式(除く日本)と楽天・オールカントリーについてまとめておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
楽天・先進国株式(除く日本) | 楽天・オールカントリー |
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