新NISAでは「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」が気になっている人も多いと思います。
本記事では、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドを含む4つの投資信託を比較して、新NISAで投資するならどの投資信託がおすすめかを考察してみたいと思います。
NASDAQ100指数に連動した投資成果を目指す投資信託はいくつかありますが、本記事では次の4つの投資信託を比較してみます。
- iFreeNEXT NASDQ100インデックス
- eMAXIS NASDAQ100インデックス
- PayPay投信 NASDAQ100インデックス
- ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
※掲載した情報は記事執筆時点のものです。
信託報酬などは変更になる場合があるので、実際に投資する際は各ファンドの公式HPでご確認ください。
NASDAQ100指数に連動している投資信託を比較
人気急上昇中のニッセイNASDAQ100インデックスファンドを含む、4つの投資信託の主な点を比較してみましょう。
商品名 | iFreeNEXT NASDQ100インデックス | eMAXIS NASDAQ100インデックス | PayPay投信 NASDAQ100インデックス | ニッセイNASDAQ100インデックスファンド |
---|---|---|---|---|
ベンチマーク | NASDAQ100指数 (配当込み、円換算ベース) |
|||
構成銘柄数 | NASDAQに上場している時価総額上位100銘柄(金融銘柄を除く) | |||
ウェイト | 時価総額加重平均 | |||
購入時手数料 | なし | |||
換金時手数料 (信託財産留保額含む) |
なし | |||
運用管理費 (信託報酬) |
0.495%(年率) | 0.44%(年率) | 0.2024%(年率) | 0.2035%(年率) |
純資産総額 (2024/3月時点) |
1030.62億円 | 978.38億円 | 20.81億円 | 1142.72億円 |
為替ヘッジ | なし | |||
設定日 | ||||
信託期間 | 無期限 | |||
運用(委託)会社 | 大和アセットマネジメント | 三菱UFJアセットマネジメント | PayPayアセットマネジメント | ニッセイアセットマネジメント |
信託報酬と実質コストを比較
上記比較表から信託報酬を抜き出して比較してみます。
運用報告書に記載されている、その他の費用を含む実質コストも掲載しておきます。
ファンド名 | 信託報酬率(年率・税込) 【実質コスト】 |
---|---|
iFreeNEXT NASDQ100インデックス | 0.495% 【0.516%】 |
eMAXIS NASDAQ100インデックス | 0.44% 【0.463%】 |
PayPay投信 NASDAQ100インデックス | 0.2024% 【0.702%】 |
ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | 0.2035% 【-】 |
※PayPay投信 NASDAQ100インデックスは、運用報告書に記載されている実質コストから、、引き下げ後の信託報酬(0.2024%)を差し引いた概算値となります。
※ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは運用開始が2023/3/31なので、まだ実質コストが確認できません。
純資産総額の比較
2024/3月時点の純資産総額も比較してみましょう。
投資信託の運用コストに関しては、純資産総額が大きい方がスケールメリットが働きやすく、運用も安定しやすくなります。
ファンド名 | 純資産総額 【2024/3月時点】 |
---|---|
iFreeNEXT NASDQ100インデックス | 1030.62億円 |
eMAXIS NASDAQ100インデックス | 978.38億円 |
PayPay投信 NASDAQ100インデックス | 20.81億円 |
ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | 1142.72億円 |
2024/3月時点の純資産総額では、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドが1142.72億円でトップ。
次いでiFreeNEXT NASDQ100インデックスが1030.62億円となっています。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは運用開始日がということを考えると、資金流入額の勢いを感じます。
新NISAでNASDAQ100指数に投資するならどの投資信託がおすすめ?
新NISAで投資するなら、この4つのうちのどの投資信託がおすすめかを考えてみます。
iFreeNEXT NASDQ100インデックスはつみたて投資枠の対象
画像出典:大和アセットマネジメント
iFreeNEXT NASDQ100インデックスは、現在NASDQ100指数に連動した投資信託としては唯一、つみたて投資枠の対象となっています。
しかし信託報酬が高めに設定されているのがネックです。
つみたて投資枠でNASDQ100に投資できるとはいえ、特につみたて投資枠にこだわる必要性を感じません。
iFreeNEXT NASDQ100インデックスに関しては、もう少し信託報酬を低くしてくれることを期待します。
eMAXIS NASDAQ100インデックスは信託報酬が段階的に下がる
画像出典:三菱UFJアセットマネジメント
eMAXIS NASDAQ100インデックスは、純資産残高に応じて信託報酬が段階的に引き下がるようになっています。
実質コストでみても、現時点でeMAXIS NASDAQ100インデックスは最安水準なので選択肢の一つとなり得るでしょう。
しかし同じ運用会社から出ている投資信託で、業界最低水準の運用コストを目指す、eMAXIS Slimシリーズと比べると、少し物足りなさを感じてしまいます。
PayPay投信 NASDAQ100インデックスは実質コストが高め
画像出典:PayPayアセットマネジメント
PayPay投信 NASDAQ100インデックスは、信託報酬が現状では最安ですが実質コストが最も高いです。
実際の実質コストはもう少し低くなりそうですが、純資産総額もこの4つの中では一番小さいのでスケールメリットも働きづらいのが気になるところです。
若い世代を中心に知名度も伸びていくと思うので、今後の躍進に期待するということで現時点では見送りとさせていただきます。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは最有力候補
画像出典:ニッセイアセットマネジメント
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、資金流入額を見ても勢いがあり、現状NASDAQ100指数に連動する投資信託としては最有力候補だと思います。
新NISA開始時点では成長投資枠でしか購入することができませんが、純資産総額も順調に増えており、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドへの期待の高さが伺えます。
個人的に実質コストは0.4%前後くらいに収まるのではないかと予想しますが、運用報告書で実質コストを確認してから投資するのが無難だと思います。
NASDAQ100指数の特徴
NASDAQ100指数は、NASDAQ市場に上場している企業のうち、金融関連銘柄を除く時価総額と流動性が高い上位100銘柄で構成されています。
日本でも人気のS&P500指数は米国市場全体を対象としているのに対し、NASDAQ100指数はNASDAQ市場へ上場している企業のみが対象です。
また、S&P500指数の採用基準は米国の企業であることが前提ですが、NASDAQ100指数の採用基準に関しては、米国外の企業でも特定の基準を満たせば採用されるという特徴があります。
NASDAQ100指数の銘柄入れ替えは、基本的に毎年12月に行われます。
S&P500指数を長期的にアウトパフォーム
画像出典:ニッセイアセットマネジメント
NASDAQ100指数のように、米国の株価指標としてはS&P500指数が有名です。
これまで世界では無数のファンドが誕生してきましたが、長期的にS&P500指数に連動するインデックスファンドをアウトパフォームできたのは、僅か数%に過ぎないといわれております。
NASDAQ100指数は1985年に設定以来、S&P500指数を長期間にアウトパフォームしている数少ない指数としても知られています。
組入れ上位銘柄は米国大型ハイテク企業が中心
画像出典:ニッセイアセットマネジメント
NASDAQ100指数の業種別組入比率みても分かる通り、情報技術が圧倒的に多くなっています。
NASDAQ100指数に連動した投資成果を目指すファンドは、組入上位銘柄が米国の大型ハイテク企業を中心に構成されています。
NASDAQ100指数の人気が上昇
米国株へ投資できる投資信託といえば、S&P500指数に連動したインデックスファンドが人気です。
今では信託報酬が0.1%以下の投資信託もあり、S&P500指数に連動した投資信託は安定の人気ファンドが多いです。
今後はNASDAQ100指数に連動した投資信託も、信託報酬が引き下げられていくと思われます。
NASDAQ100指数に連動する投資信託への資金流入額を見ても、年々人気が上昇しているのがわかります。
新NISAでは成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能になることもあり、NASDAQ100指数に連動する投資信託の注目度が増しているように思います。
数年後はつみたて投資枠の対象になるNASDAQ100系の投資信託も増えるので、S&P500系のファンドに匹敵する人気になるかもしれませんね。
NASDAQ100指数に連動する投資信託はどんな人に向いている?
今回はNASDAQ100指数に連動する話題の投資信託「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」を含む4つの投資信託を比較して、どれがおすすめかというテーマで書いてみました。
同じ米国株価指数のS&P500と比べると銘柄分散効果は低くなり、値動きは大きくなる傾向があります。
そのためNASDAQ100指数に連動する投資信託は、ある程度の投資経験がある人向けの投資信託だと思います。
新NISAで初めて投資を始める人は、カントリーリスクにも優れた分散効果が期待できる、オールカントリー(全世界株式)などの投資信託に少額から積み立て投資を行うのが理想的です。
最後のまとめとして、 NASDAQ100指数に連動する投資信託はどんな人に向いているかをまとめておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- ある程度の投資経験がある
- 米国のビッグテック企業を中心に分散投資したい
- S&P500よりもパフォーマンスを重視したい
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