(水)に東証プライム市場に上場する「ソシオネクスト(6526)」。
ソシオネクスト(6526)の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
ソシオネクスト(6526)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3.5 |
業績 | 3.5 |
公開株数 | 1 |
上場日程 | 4 |
ロックアップ | 4 |
ソシオネクスト(6526)のIPO詳細
企業名 | 株式会社ソシオネクスト(Socionext Inc.) |
企業ホームページ | https://www.socionext.com/jp/ |
銘柄コード | 6526 |
市場 | 東証プライム |
業種 | 電気機器 |
主幹事 | SMBC日興証券 |
上場日 | 2022年10月12日(水) |
公募価格 | 3,650円 |
公募株数 | 0 |
売出し株数 | 18,297,300株 |
OA(オーバーアロットメント) | 2,744,500株 |
当選株数合計 | 21,041,800株 |
想定時価総額 | 1,228.8億円 |
吸収金額 | 768億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
- ※吸収金額は当選株数合計で計算
ソシオネクスト(6526)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
富士通株式会社 | 39.68% | 180日間 |
株式会社日本政策投資銀行 | 37.10% | 180日間 |
パナソニックホールディングス株式会社 | 15.99% | 180日間 |
肥塚 雅博(代表取締役) | 0.06% | |
西口 泰夫 | 0.06% | |
岡本 吉史 | 0.04% | |
井上 あまね | 0.04% | |
大槻 浩一 | 0.04% | |
佐久間 剛 | 0.03% | |
野崎 勉 | 0.03% |
ソシオネクスト(6526)の事業内容
画像出典:ソシオネクスト
ソシオネクスト(6526)の主な事業内容は、
ファブレス形態によるSoC(System on Chip)の設計・開発および販売を行っています。
ファブレス形態とは、自社の製造工場を持たない事業形態のことです。
ソシオネクストは主に台湾のTSMCに製造を委託しています。
富士通とパナソニックのSoC事業を統合して日本政策投資銀行の出資を受けて設立されています。
画像出典:ソシオネクスト/目論見書
ロジック半導体市場におけるソシオネクスト(6526)のポジションは次の通りです。
ロジック半導体市場の中でも、
ソシオネクスト(6526)は特定用途向けのカスタムSoCを手掛けています。
画像出典:ソシオネクスト/目論見書
ソシオネクスト(6526)の業績
ソシオネクスト(6526)の業績について。
売上は停滞気味ですが、直近は利益率の向上で利益が急拡大しています。
画像出典:kabutan
第1四半期時点で売上約39,934百万円、
経常利益6,644百万円を達成しております。
画像出典:kabutan
ソシオネクスト(6526)の主要財務数値は次のとおりです。
画像出典:ソシオネクスト/目論見書
ソシオネクスト(6526)の主な経営指標(単独)の推移は次のとおりです。
画像出典:ソシオネクスト/目論見書
ソシオネクスト(6526)の主な経営指標(連結)の推移は次のとおりです。
画像出典:ソシオネクスト/目論見書
ソシオネクスト(6526)の上場初日における好材料と悪材料
ソシオネクスト(6526)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
ソシオネクスト(6526)の上場初日における好材料
事業内容がSoC(System on Chip)の設計・開発ということで、半導体関連銘柄は注目度が高いです。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっています。
ソシオネクスト(6526)の上場初日における悪材料
公開株数が非常に多いです。
IPOによる資金調達はなく、
全株売出しのみで株主の換金目当てによる上場というのもネガティブ視される傾向があります。
ソシオネクスト(6526)の上場初日の初値予想
ソシオネクスト(6526)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 気配値の上限価格 | 気配値の下限価格 |
3,650円 | 8,400円 | 2,738円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
注目度は高いが初値高騰は難しそう
東証プライム市場への上場で
想定時価総額が1,228.8億円で、
吸収金額は768億円です。
2022年では最大規模のIPO。
ブックビルディングの反応が良かったようで、
公開価格は強気の3,650円(仮条件のレンジ上限)に決まりました。
半導体関連銘柄ということでも注目が集まりそうですが、公開株数が非常に多く、この規模になるとさすがに重たさを感じます。
売り圧力となりそうな保有株数の多い大株主にはロックアップがかかっており、大きな下落はなさそうですが、株価を高騰させるほどのイメージもしずらいです。
上場初日の初値は公開価格を超えれば良しという感じに思います。
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の3,476.62円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い“とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
ソシオネクスト(6526)のIPOセカンダリー投資 まとめ
ソシオネクスト(6526)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 売上は停滞気味だが直近の利益は拡大している
- 2022年では最大規模のIPOで注目度が高い半導体関連銘柄
- 主要な大株主には180日のロックアップがかかっている
- 公開株数が非常に多い
- 上場市場は東証プライム
最後まで読んでいただきありがとうございました。