最近は投資信託の中でもバランス型投資信託(バランス型ファンド)が人気になってきているようです。
各証券会社の投信ランキングでも、バランス型の投資信託が上位にランクインするようになってきています。
そこで今回はバランス型投資信託の主な特徴とメリット・デメリットを簡単に解説します。
バランス型投資信託の特徴
バランス型投資信託は、国内外の株式や債券、REITなど複数の資産を組み合わせて運用している投資信託です。
株式や債券といった一つの資産だけに偏ることなく、複数の資産や市場にバランスよく投資するのが、バランス型投資信託の特徴です。
株式やREITの組み入れ比率を多くして期待リターンを高くするものや、債券の組み入れ比率を多くしてリスクを低くするものなど、バランス型投資信託にはさまざまな種類のものがあります。
また、最近では先物取引を利用した、レバレッジ型のバランス型投資信託もあり、多様な投資家のニーズに応えるバランス型の投資信託が増えています。
バランス型投資信託には固定型と変動型がある
バランス型の投資信託は、主に「固定型」と「変動型」の2つのタイプに分けられます。
それぞれ以下のような特徴があります。
固定型
固定型は、あらかじめ決められた資産の配分比率を、相場状況に応じて維持(固定)しながら運用を行います。
例えば、株と債券を50%ずつの比率で運用するとします。
しばらく運用していくと、株式が値上がりして株式の比率が高く(60%など)なったり、債券の比率が低下(40%など)することもあるでしょう。
そのような市場のゆがみによって資産の配分比率が変わったとしても、比率が高くなった株式を売るなどして、あらかじめ決められた資産の配分(50%ずつ)にリバランスして資産の配分比率を維持(固定)して運用を行います。
基本的にバランス型の投資信託は固定型のものが多く、さまざまな商品があります。
変動型
変動型は、市場環境に応じて資産の配分比率を機動的に変更しながら運用を行います。
例えば株式市場の危機リスクが高まると、株式の比率を減らして債券の比率を高くするなど、相場状況に応じて基準価額の変動リスクをコントロールして運用を行います。
一見、変動型の方が優れているように思えますが、変動型の運用成績は、良くも悪くもファンドマネージャーの腕次第ということになります。
また、変動タイプは資産構成が変化することがあるので、適宜月次リポートなどで資産構成を確認することも大事です。
現在のところ変動型のバランスファンドは固定型に比べて商品は少なめですが、「投資のソムリエ(アセットマネジメントOne)」などが人気になっているようです。
固定型と変動型はどっちを選べばいい?
固定型と変動型のどちらを選べば良いかは一概にいえません。
一般的には以下のように考えられています。
- 長期で積み立てるなら「固定型」
- リターンよりもリスク重視で運用するなら「変動型」
変動型の投資信託は最近運用を開始したものが多いので、固定型に比べて運用実績が乏しく、今のところ運用成績については未知数なところは否めません。
バランス型投資信託のメリット
バランス型投資信託の主なメリットを紹介します。
少額で複数の資産や市場に分散投資できる
バランス型投資信託は、少額で複数の資産や市場に分散して投資できるというメリットがあります。
株式の投資信託だけではなく、債券やREITの投資信託など、それぞれ別々に投資するとなると、それなりに投資金額も嵩みます。
バランス型投資信託は、あらかじめ複数資産でポートフォリオが組まれているので、株式がいいのか?債権がいいのか?なんて悩む必要もありません。
株式や債券に偏ることなく、1つの投資信託を購入するだけで、バランス良く複数資産に少額で分散投資することが可能です。
バランス型投資信託のデメリット
バランス型投資信託の主なデメリットを紹介します。
手数料が割高で資産の基準価額の変動要因を特定しにくい
リバランスなどの手間がかかるため、一般的なインデックス型の投資信託に比べて手数料が割高です。
また、バランス型の投資信託は複数の資産で構成されているので、基準価額の変動要因を特定するのが難しいとも言えるでしょう。
まとめ
バランス型投資信託は、少額で複数の資産や市場に分散して投資できるというメリットがあり、最近とても人気が高くなっているようです。
また、国内外のどの資産や市場に投資すればいいのかよくわからない、という人にはバランス型投資信託が最適な選択肢といえそうです。
最後にバランス型投資信託の特徴とメリット・デメリットをまとめておきます。
- バランス型投資信託には固定型と変動型がある
- 少額で複数の資産や市場に分散して投資できる
- 一般的な投資信託に比べて運用コストが高く、基準価額の変動要因を特定するのが難しい
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最後まで読んでいただきありがとうございました。