新NISAでは何に投資しようか迷っていませんか?
新NISAではレバナスが除外されることになり、レバナスの代わりとなる投資信託を探しているという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、レバナスの代替ファンドになりそうな「iFreeNEXT FANG+インデックス」と「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」について考察してみたいと思います。
iFreeNEXT FANG+インデックスはつみたてNISAの対象商品にもなっており、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の併用も可能になります。
※掲載した情報は記事執筆時点のものです。
信託報酬などは変更になる場合があるので、実際に投資する際は各ファンドの公式HPでご確認ください。
新NISAで投資するならiFreeNEXT FANG+とニッセイNASDAQ100はどっちがいい?
新NISA口座でこの2つの投資信託のどちらかに投資したいと思っている人もいるでしょう。
あえてどちらかを選ぶとするなら、私ならニッセイNASDAQ100インデックスファンドを選びます。
iFreeNEXT FANG+インデックスについては「つみたてNISA」の対象商品なので、新NISAのつみたて投資枠で投資したいと思っている人もいるかもしれませんね。
iFreeNEXT FANG+とニッセイNASDAQ100の比較
iFreeNEXT FANG+インデックスとニッセイNASDAQ100インデックスファンドがベンチマークしている指数や信託報酬、構成銘柄数などを比較してみましょう。
商品名 | iFreeNEXT FANG+インデックス | ニッセイNASDAQ100インデックスファンド |
---|---|---|
ベンチマーク | NYSE FANG+指数 (配当込み、円換算ベース) |
NASDAQ100指数 (配当込み、円換算ベース) |
構成銘柄数 | 米国に上場している大型ハイテク企業10銘柄 | NASDAQに上場している時価総額上位100銘柄(金融銘柄を除く) |
ウェイト | 均等加重平均 (等ウエート方式) |
時価総額加重平均 |
購入時手数料 | なし | |
換金時手数料 (信託財産留保額含む) |
なし | |
為替ヘッジ | なし | |
運用管理費 (信託報酬) |
0.7755%(年率) | 0.2035%(年率) |
純資産総額 (2024/3月時点) |
1395.03億円 | 1142.72億円 |
設定日 | 2018/1/31 | 2023/3/31 |
信託期間 | 無期限 | |
運用(委託)会社 | 大和アセットマネジメント | ニッセイアセットマネジメント |
パフォーマンスの比較
2つのファンドのパフォーマンスを比較してみましょう。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドに関しては、2023年3月31日に運用を開始したばかりなので6ヶ月間のデータ比較です。
「ピンク色の線がiFreeNEXT FANG+インデックス」で「青色の線がニッセイNASDAQ100インデックスファンド」です。
画像出典:yahoo!ファイナンス
ファンドの比較データでは短すぎて参考にならないという人のために、米国の株価指数の過去データも掲載しておきます。
画像出典:大和アセットマネジメント
組入上位10銘柄の比較
iFreeNEXT FANG+インデックスとニッセイNASDAQ100インデックスファンドの組入上位10銘柄の構成銘柄を比較してみましょう。
iFreeNEXT FANG+インデックスの組入上位10銘柄
iFreeNEXT FANG+インデックスはこの10銘柄が全てです。
全く同じではないですが、ニッセイNASDAQ100の組入上位10銘柄に絞って構成されたファンドが、iFreeNEXT FANG+インデックスと言えるかもしれません。
比率は純資産総額に対するものです。
下記データは2023年10月末時点のマンスリーレポートに掲載されている組入上位10銘柄です。
画像出典:大和アセットマネジメント/マンスリーレポート
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの組入上位10銘柄
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドも、組入上位10銘柄は米国のビッグテック企業を中心に構成されています。
比率は対組入株式等評価額比です。
下記データは2023年10月末時点のマンスリーレポートに掲載されている組入上位10銘柄です。
画像出典:ニッセイアセットマネジメント/マンスリーレポート
国・地域別組入比率と業種別組入比率の比較
iFreeNEXT FANG+インデックスとニッセイNASDAQ100インデックスファンドの国・地域別組入比率と業種別組入比率を比較してみましょう。
iFreeNEXT FANG+インデックスの国・地域別組入比率と業種別組入比率の比較
以前は米国外の企業も組み入れられていましたが、現在は100%米国企業で構成されています。
下記データは2023年10月末時点のマンスリーレポートに掲載されている国・地域別組入比率と業種別組入比率です。
画像出典:大和アセットマネジメント/マンスリーレポート
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの国・地域別組入比率と業種別組入比率の比較
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドも、ほぼ米国企業で構成されています。
下記データは2023年10月末時点のマンスリーレポートに掲載されている国・地域別組入比率と業種別組入比率です。
画像出典:ニッセイアセットマネジメント/マンスリーレポート
新NISAでニッセイNASDAQ100インデックスファンドを選ぶ理由
新NISAでどちらかに投資するとして、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドを選ぶ理由について解説します。
- iFreeNEXT FANG+と比べて信託報酬が安い
- iFreeNEXT FANG+と比べて構成銘柄数が多い
- NASDAQ100指数が好き
理由①:iFreeNEXT FANG+と比べて信託報酬が安い
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの運用コスト(信託報酬)は0.2035%(年率)です。
投資信託全体で見ると、決してニッセイNASDAQ100インデックスファンドの信託報酬が安いとは言えませんが、NASDAQ100指数に連動する国内の投資信託では最安水準です。
運用コストは利回りに直結します。
新NISA口座では長期運用を考えており、iFreeNEXT FANG+インデックスの信託報酬は0.7755%(年率)です。
長期的に0.7755%(年率)の運用コストがかかるという時点で、私の場合は選択肢から除外します。
理由②:iFreeNEXT FANG+と比べて構成銘柄数が多い
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの構成銘柄数は100銘柄です。
対してiFreeNEXT FANG+インデックスは、米国のビッグテック企業に特化した10銘柄で構成されています。
どの企業に投資しているかが重要で、一概に銘柄数が多ければいいと言うものではないと思います。
しかし長期投資の視点で考えた場合、やはり10銘柄では物足りないというのが個人的な感想です。
理由③:NASDAQ100指数が好き
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドを選ぶ理由として外せないのが、単にNASDAQ100指数が好きだからです。
この点については以前の記事でも書いたので多くは語りませんが、NASDAQ100指数は1985年に設定以来、S&P500指数を長期的にアウトパフォームしている数少ない指数です。
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iFreeNEXT FANG+インデックスの特徴
画像出典:大和アセットマネジメント
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドに関しては以前の記事で解説したので、iFreeNEXT FANG+インデックスの特徴を簡単に解説します。
ファンド名の由来となっている「FANG」とは、ファンドの主要銘柄となっているアメリカのビッグテック企業4社の頭文字をとったものです。
- Facebook(Meta)
- Amazon
- Netflix
- Google(アルファベット)
商品名 | iFreeNEXT FANG+インデックス |
---|---|
ベンチマーク | NYSE FANG+指数 |
構成銘柄数 | 米国に上場している大型ハイテク企業10銘柄 |
算出方法 | 均等加重平均 (等ウエート方式) |
購入時手数料 | なし |
換金時手数料 (信託財産留保額含む) |
なし |
運用管理費 (信託報酬) |
0.7755%(年率) |
為替ヘッジ | なし |
設定日 | 2018/1/31 |
信託期間 | 無期限 |
運用(委託)会社 | 大和アセットマネジメント |
特筆すべき点としては、均等加重平均(等ウエート方式)を採用しているという特徴があります。
iFreeNEXT FANG+は米国大型ハイテク企業への集中投資
iFreeNEXT FANG+インデックスがベンチマークしているNYSE FANG+指数は、ファンド名の由来となった4社を中心に、高成長が期待できる米国上場企業を対象に10銘柄で構成されています。
以前は中国企業のアリババ集団やバイドゥも組み入れられていましたが、現在は米国企業オンリーとなっています。
つまりiFreeNEXT FANG+インデックスへ投資するということは、米国大型ハイテク企業へ集中投資するということです。
銘柄数が少ないため株価の変動性は大きくなりますが、高いパフォーマンスが期待できることもiFreeNEXT FANG+インデックスが注目される理由と言えるでしょう。
信託報酬が高めなのはネックですが、NYSE FANG+指数へ連動する投資成果を目指す投資信託が希少なのも人気の理由と言えそうです。
均等加重平均を採用
NYSE FANG+指数では、指数の算出方法が均等加重平均(等ウェート方式)を採用しています。
日本でも知名度が高いNASDAQ100指数やS&P500指数は、時価総額加重平均が採用されています。
時価総額加重平均では、時価総額が大きい会社には投資資金を多めにして、小さい会社には投資資金を少なめにします。
対して均等加重平均(等ウェート方式)では、時価総額の大小に関係なく均等に投資します。
そのため均等加重平均では、時価総額加重平均に比べて中小型株の影響力が高くなります。
どちらがいいかは別として、リスク抑制を重視する時価総額加重平均に対し、パフォーマンス重視の均等加重平均といったイメージがあります。
つみたて投資枠の対象商品
画像出典:大和アセットマネジメント
iFreeNEXT FANG+インデックスが大きく注目されるきっかけとなったのが、つみたてNISAの対象になったことでしょう。
それまで一部の投資家の間では話題になっていましたが、つみたてNISAの対象になったことで一気に知名度が増したように感じます。
新NISA開始時点だと、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは成長投資枠でしか投資することができません。
iFreeNEXT FANG+インデックスに関しては、新NISAの枠に関係なく投資できるというメリットがあります。
ちなみにNASDAQ100指数に連動しているファンドでは、iFreeNEXT FANG+インデックスと同じ大和アセットマネジメントから出ている「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」は新NISAのつみたて投資枠で買うことができます。
しかし現時点で「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」の信託報酬は0.495%(年率)に設定されています。
それに比べて「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の信託報酬は0.2035%(年率)と割安に設定されています。
新NISA口座でNASDAQ100指数に連動した投資信託を買うなら、現状では「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の方がコスパが良いといえます。
レバナスの代替商品として注目
新NISAでは一般NISAの対象だった一部の銘柄が除外されることになります。
NASDAQ100指数に2倍のレバレッジをかけたファンドとして人気の、通称「レバナス」も新NISAでは除外されます。
そのような背景もあり、レバナスの代替商品としてiFreeNEXT FANG+インデックスに注目が集まっているようです。
iFreeNEXT FANG+とニッセイNASDAQ100はどんな人に向いている?
今回は新NISAで投資するなら「iFreeNEXT FANG+インデックス」と「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」のどっち?というテーマで書いてみました。
「ニッセイSOX指数インデックスファンド」と「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の時にも書きましたが、やはりこの2つも基本的にはある程度の投資経験がある人向けの投資信託だと思います。
そのため新NISAで初めて投資を始める人にとっては、あまりおすすめとは言えないかもしれません。
新NISAで初めて投資を始める人は、まずは「つみたて投資枠」でオールカントリー(全世界株式)などの投資信託に少額から積み立て投資を行うのが理想的です。
最後のまとめとして、この2つのファンドがどんな人に向いているかをまとめておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | iFreeNEXT FANG+インデックス |
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