(水)に東証グロース市場に上場する「ispace(アイスペース)9348」。
「ispace(9348)」の事業内容や
上場初日における好材料や悪材料を踏まえ、
初値予想などを含めたIPOセカンダリー投資を考察します。
IPOセカンダリー投資についてはさまざま解釈があります。
この記事では、IPO株(新規公開株)が上場した直後に値動きの大きいタイミングで投資して、短期で利益を狙う投資手法のことをIPOセカンダリー投資としています。
ispace(9348)のIPOセカンダリー評価
事業内容 | 3.5 |
---|---|
業績 | 1 |
公開株数 | 1 |
上場日程 | 5 |
ロックアップ | 5 |
ispace(9348)のIPO詳細
企業名 | 株式会社ispace(ispace, inc.) |
---|---|
企業ホームページ | https://ispace-inc.com/jpn/ |
銘柄コード | 9348 |
市場 | 東証グロース |
業種 | サービス業 |
主幹事 | |
引受幹事 (委託幹事含む) |
|
BB(ブックビルディング)期間 | 2023年3/28(火)~3/31(金) |
仮条件 | 234円 ~ 254円 |
上場日 | (水) |
公開価格 | 254円 |
購入申込期間 | 2023年4/4(火) ~ 4/7(金) |
公募株数 | 26,519,500株 |
売出し株数 | 0株 |
OA(オーバーアロットメント) | 1,242,900株 |
当選株数合計 | 27,762,400株 |
想定時価総額 | 199.6億円 |
吸収金額 | 70.5億円 |
- ※想定時価総額は公開価格で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算 - ※吸収金額は当選株数合計で計算
公開価格決定前は想定価格や仮条件の上限価格で計算
ispace(9348)の主要株主とロックアップ
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
袴田 武史(代表取締役) | 19.12% | 180日間 |
(株)INCJ | 9.75% | 180日間 |
インキュベイトファンド3号投資事業有限責任組合 | 9.55% | 180日間 |
小沼 美和 | 7.82% | 180日間 |
(株)日本政策投資銀行 | 5.57% | 180日間 |
IF Growth Opportunity FundI, L.P. | 3.40% | 180日間 |
中村 貴裕 | 3.19% | 180日間 |
(株)TBSホールディングス | 2.79% | 180日間 |
IF SPV 1号投資事業組合 | 1.87% | 180日間 |
(株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託口 宇宙フロンティア・ファンド) | 1.87% | 180日間 |
ispace(9348)の事業内容
画像出典:ispace
ispace(9348)の主な事業内容は、
月への物資輸送サービスをはじめとした月面開発事業を行っています。
画像出典:ispace/目論見書
ispace(9348)のデータサービスの概要は次の通りです。
画像出典:ispace/目論見書
ispace(9348)のパートナーシップサービスの概要は次の通りです。
画像出典:ispace/目論見書
ispace(9348)の市場環境は次の通りです。
画像出典:ispace/目論見書
ispace(9348)の業績
ispace(9348)の業績について。
まだまだ先行投資のフェーズということもあり、赤字が拡大しています。
画像出典:kabutan
第3四半期時点で売上約823百万円、
経常利益は△9,717百万円の赤字となっています。
画像出典:kabutan
ispace(9348)の経営指標等の推移(連結)は次の通りです。
画像出典:ispace/目論見書
ispace(9348)の経営指標等の推移(単独)は次の通りです。
画像出典:ispace/目論見書
ispace(9348)の上場初日における好材料と悪材料
ispace(9348)のIPOセカンダリー投資を考える上で、
上場初日における好材料と悪材料をピックアップしてみます。
ispace(9348)の上場初日における好材料
購入単価が低い(1,000円以下)IPOは初値が上昇しやすい傾向にあります。
宇宙開発関連の事業では初のIPOとなるので、注目度が高くなりそうです。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっているのも好材料といえます。
ispace(9348)の上場初日における悪材料
公開株数が非常に多いです。
ispace(9348)の上場初日の初値予想
ispace(9348)の
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は以下の通りです。
公募価格 | 254円 |
---|---|
気配値の上限価格 | 585円 |
気配値の下限価格 | 191円 |
上場初日の初値決定前の気配値による上限価格と下限価格は次のように決まります。
- 気配値の上限価格:公開価格の2.3倍
- 気配値の下限価格:公開価格の0.75倍
好材料と悪材料を踏まえ、
上場初日の初値をざっくりと予想してみます。
多少の上昇(公開価格以上)はありそう
東証グロース市場への上場で
想定時価総額が199.6億円で、
吸収金額は70.5億円です。
宇宙開発関連の事業では初のIPOで注目度が高くなりそうです。
しかし公開株数が非常に多く、業績は赤字拡大しており評価が難しいIPOといえそうです。
主要な大株主には180日間のロックアップがかかっているのと、購入単価が低い(1,000円以下)ことを考えると、多少の上値余地はありそうです。
上場初日の初値は多少の上昇(公開価格以上)はあるように思います。
予想はあくまで独断と偏見によるもので投資を推奨するものではありません。また、掲載した情報に誤りがある場合もございます。
実際に投資を行う際は、あらゆる情報を考慮頂いた上で、自己の責任においてご判断頂きますようお願い致します。
引受価額は233.68円
初値が公募割れの場合、
シンジケートカバー取引(誠意買い)が行われ、
引受価額の233.68円あたりで寄り付く可能性があります。
シンジケートカバー取引は、オーバーアロットメントによる売出し実施時に引受証券会社が、発行会社の株主から借り受けた株式の調達・返還のために行われます。
シンジケートカバー取引は株価下落時に行われ、取引の期間は申込期間の終了日の翌日から最長30日間と定められています。
本来であれば引受証券会社は、株価が低くなればなるほど利益がでますが、引受価額付近で買い戻す傾向があることから、“誠意買い”とも呼ばれています。
シンジケートカバー取引は株価の下支え効果がありますが、オーバーアロットメントによる売出し株数が上限となっているので、効果は限定的です。
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ispace(9348)のIPOセカンダリー投資 まとめ
ispace(9348)のIPOセカンダリー投資についてまとめておきます。
- 宇宙開発関連の事業では初のIPO
- 先行投資で業績は赤字が拡大
- 主要な大株主には180日間のロックアップがかかっている
- 公開株数が非常に多い
- 上場市場は東証グロース
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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