個人的に株式投資初心者の方は投資信託から始めるのがおすすめだと思っています。
主な理由は以下のような感じです。
- 個別株投資に比べてリスクが低い
- 個別株に比べて難易度が低い
- 堅実な投資に向いている
一言でいうと、投資初心者の方がいきなり大けがをするようなリスクが少ないというのが一番の理由です。
ということで今回は投資信託について簡単に解説します。
投資信託って何?
そもそも投資信託って何?という人もいると思うので、まず投資信託について簡単に説明します。
投資信託は公募ファンドとも呼ばれます。不特定多数の投資家から資金を集めて運用を行うファンド(運用会社)の金融商品が投資信託です。
運用会社には多数の投資家から資金が集まってきます。その資金を運用会社のファンドマネージャーが複数の会社(A・B・C・D)に投資します。
この複数の会社(A・B・C・D)をひとまとめにした商品が投資信託です。ざっくり言うと投資信託は個別株の詰め合わせパックのようなものです。
ちょっとややこしいのですが、運用会社と投資信託をひとまとめにしてファンドと呼ぶことがあります。
ファンド(基金・資金)という言葉は広い意味で使われるので、言葉上では運用会社も投資信託(金融商品)も同じようにファンドと呼ばれているようです。
この辺に関してはあまり深く考える必要はないので、前後の文脈を理解してどっちのことを指しているのかな~くらいの感じで大丈夫です。
例えば「eMAXIS SLIM 先進国株式」という人気の投資信託があります。これは三菱UFJ国際投信株式会社が運用している投資信託です。
三菱UFJ国際投信株式会社が「運用会社」で、eMAXIS SLIM 先進国株式という金融商品が「投資信託」にあたります。
投資信託には株や債券で構成されたものなど、数千を超えるたくさんの種類があります。
- 投資信託は個別株の詰め合わせパックのようなもの
- 運用会社と投資信託をひとまとめにしてファンドと呼ぶ
投資信託は少額で分散投資が出来る
投資信託は少額でたくさんの投資先に分散投資が出来るというメリットがあります。
厳密にいうと複数の株を持っているのと同等の効果が得られます。
通常、個別株は1単元(100株が普通)単位で株を売買します。
皆さんが知っているような有名企業の株だと、株価(1株の価格)は数千円したりするので、単元株数が100株だと株を買うためには数十万円必要です。
投資の世界ではリスク回避のために「分散投資」するというのが最も推奨されています。
例えば特定の会社の株に集中投資していると、その会社の業績などが悪化して株価が下落したら、当たり前ですが資産も一気に減ってしまいます。
そのようなことがないように、ある程度業種などが被らない複数の銘柄(株)に分散投資して、リスクを軽減させるのが一般的です。
しかし投資初心者の方はどの株を買っていいのかわからなかったり、そもそも複数の銘柄を買う資金がないという人もいるでしょう。
投資信託ならそんな心配はご無用です!楽天証券やSBI証券などの主なネット証券では、投資信託が100円から購入可能です。
基本的に投資信託は複数の会社の株で構成されているので、投資信託1本で自動的に分散投資していることになります。
証券会社によっては単元未満(ミニ株)で売買ができるところもあるので、個別株でも1株単位で少額から購入することが出来ます。
投資初心者の方がミニ株から始めるというのもありだと思いますが、私的には投資信託から始めるのをおすすめします。
ミニ株から始めるか、それとも投資信託から始めるべきか・・と悩んでいる人もいるでしょう。
その人との相性もあるので一概にどちらとはいえませんが、堅実な投資を重視するなら投資信託です。
- 投資信託は複数の株を持っているのと同等の効果が得られる
- 堅実な投資を重視するならミニ株より投資信託
超低コストでプロに資産運用を任せられる
投資信託を保有していると「信託報酬」という費用が必ずかかります。
信託報酬は投資信託を管理・運用してもらうための手数料のようなものです。
言ってみれば投資信託は、運用会社(投資のプロ)に資産運用を代行してもらっているようなイメージです。
投資のプロに資産を運用してもらっているのだから手数料がかかるのも納得ですし、さぞ高額なのではと思う人もいるかもしれません。
しかし一昔前とは大きく変わり、現在は信託報酬が0.1%未満の投資信託もあり、全体的に驚くほど低コストです。
これだけ低コストでプロに資産運用してもらえるなんて本当にいい時代だと思います。
- 投資信託は超低コストでプロに資産運用を代行してもらっているようなもの
安心・安全な資産管理の仕組みが整っている
投資信託は投資家から集めた資金を金融法制によってしっかり保全する仕組みが整っています。
投資信託はSBI証券や楽天証券などの証券会社(販売会社)を通して購入することになりますが、そのお金は購入先の販売会社が預かっているわけではありません。
投資家が投資信託を購入したお金は、販売会社でも運用会社でもなく「信託銀行」という第三機関によって管理されています。
信託銀行は信託銀行自身の財産とは別に、信託財産として投資家から預かった資産を分別管理するように法律で義務付けられています。
そのため、投資信託を購入した証券会社や、投資信託を運用している会社が倒産したとしても、投資家の財産が消失することはありません。
また、信託銀行が破綻するようなことがあっても、信託銀行自身の財産とは分別管理されているので、投資家から預かっている信託財産は保全されます。
このように投資信託は、各機関が破綻するような事があっても、投資家から預かっている資産はしっかり保全されるよう厳格に管理されています。
- 販売会社・運用会社・信託銀行が破綻しても投資家の資産は保全される
つみたてNISAの好影響 充実した投資信託
いかがでしたか?
投資初心者の方でも分かるように簡単に解説してみましたが、あまり理解できなくても投資信託の輪郭くらいは見えてきましたか?
投資信託は堅実な投資に向いているので、初めての株式投資にはおすすめです。
つみたてNISAがスタートした2018年以降、米国株式に投資できる商品が増えたり信託報酬が下がるなど、投資信託の充実度は目覚ましいです。
投資信託はさまざまなものがありますが、ネット証券で人気上位の投資信託を長期で積立投資していれば、大損して株式市場から退場しなくてはならないような可能性は極めて少ないはずです。
しかし投資信託も元本保証のない金融商品です。投資の結果、損失が発生する可能性もあるということを理解しなくてはいけません。
株式投資に限ったことではないですが、投資で大けがしないためには、自分でそれなりに理解できるまではやらないことです。
何でも最初はあれこれと悩むものです。じっくり考えてなるべく余計な授業料は払わないようにしましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。少しでも参考になれば嬉しいです。